暗い背景を振り切れる程に明るく撮る – ISO感度を上げて撮る時 #10

ソフトボックスで顔を明るくしつつ、背景も思いっきり明るくしてみよう。
ソフトボックスで顔を明るくしつつ、背景も思いっきり明るくしてみよう。

以前当ブログで掲載した、シリーズ・ISO感度を上げて撮る時の記事で、ストロボを使わずにISO感度だけを上げて撮ったスペースがある。あの時はその写真で満足していたが、今回再び同じ場所で撮ることになった。

環境光を活かして撮る – ISO感度を上げて撮る時 #6

何度同じ場所で撮っていてもカメラの設定に迷うものだ。キャラは前回と同じアイドルジャンル、だから同じようにアイドルっぽく撮れば良い。共通項としては明るく、キラキラに。

しかしどういうわけか、ISO感度を100にして撮って仕舞いがちだ。やはりノイズが出るからという先入観が、ISO感度を上げることを躊躇わせるのだろう。使用カメラは1DXなので、ISO感度1600まで上げてもノイズはそんなに気にならない。むしろノイズ処理をすれば肌がツルツルになるという利点もある。

さて実際にISO感度100で撮ってみたが、背景が少し暗いように思った。

ISO感度100で、右側からソフトボックスで撮影。悪くはないが、何かが足りない。
ISO感度100で、右側からソフトボックスで撮影。悪くはないが、何かが足りない。

二人して「何か違うね」と首をかしげていたが、ふと自分の書いた記事を思い出してISO感度を上げて、更にストロボを背後に光らせて撮ってみることにした。

ISO感度を640まで上げると、背景が明るくなった。
ISO感度を640まで上げると、背景が明るくなった。

そうしたらカメラマン・レイヤー共に納得のイメージとピッタリの写真が撮れた。背景が神々しく、モデルの明るく写っている。宇宙ステージの眩しいライブのようだ。左からは120×30のサイズの縦長のソフトボックスでストロボ光を透過している。

このスペースでようやくベストな設定で写真が撮れた。しかし残念なことにこのスタジオは今月の23日で閉店になってしまう。ここで得た経験を他のスタジオスペースでも活かして行けたら御の字だ。

もしもノイズを原因にISO感度を上げることを躊躇われるなら、明るい単焦点レンズで開放で撮るという手もある。冒頭の写真は、ISO感度250、開放F1.4で撮影した。それでも何らかの事情で明るさが足りなければ、後からPhotoshopで明るくすれば良い。