夙川の桜の撮り方や写真映えする撮影場所について解説していきたい。
2020年の春はコロナウイルスによる危惧からコスプレやポートレートで桜ロケ撮影に赴くことも困難となり、日本を代表するコメディアンの志村けんがコロナで亡くなるという衝撃的なニュースが伝わると、気が緩み始めていた日本国民の間にも危機感と死への恐怖が再び共有され、撮影を見合わせたいというメッセージも増えていった。結果的に3月4月併せて8件ほどの撮影がキャンセルとなった。
予定がなくなった分、憂さ晴らしも兼ねて近場で花見が出来ないかという事で夙川へ赴いた。この季節はレジャーシートが敷かれ花見見物で賑わうが、コロナの影響で今年はシートを敷いた花見が禁止となった。阪神電車の駅で配布されている桜関連のフリーペーパーには人で賑わう夙川の桜景色が掲載されていたが、その光景は今年は夢の露となった。
ちょうど自治体や有識者が緊急事態宣言を出せ出せと嘴を揃えて政府を突っついている頃で、宣言が出れば花見に行くことも難しくなるだろうし、今年の桜は少し早かったので散ってしまうのではないだろうかという事で機を逃してはならないと出掛けることにした。
夕方から夜にかけて撮影してきたので、その体験を基に夙川の散策の仕方と写真映えする撮影スポット、持っていくのにお薦めのレンズを多数の作例と共に紹介していきたい。野外でお散歩気分で撮る時はなるべく不要なレンズは持参せずに身軽で行きたいところだ。掲載写真と併せてレンズの焦点距離も記載しているので参考にして頂きたい。(全文:8,200字・掲載写真:48枚)