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ソフトバンク(9434)新規公開株、初値は公募価格1,500円を下回る1,463円、終値は1,282円と大幅下落

ソフトバンクの新規公開株(IPO)が19日上場した。公募価格1,500円に対して、初値はそれを下回る1,463円。その後売られ続けて終値は1,282円。公募価格から14.6%の大幅な下落率となった。言うなれば、配当利回り5%で配当性向85%と話題になってるから飛びついてみるかと買ってみたら、いきなりストップ安のような暴落を食らって含み損を抱えた株初心者といった呈。今回の新規公開株の公募は新聞やWeb広告などで大々的に宣伝されていたが、このような結果になり失望感が漂っている。

IPOは東証一部のような大きな市場だと、公募価格とほぼ同じ価格か若干下回る事が多い。新興企業のIPOはそれこそ公募価格を大きく上回り2倍3倍の値をつけることもあるから人気があり抽選に申し込んでもなかなか当たらないのだが、今回のソフトバンクは抽選に当たった人も多く、購入すべきか迷う個人投資家達も散見された。

配当利回り5%には惹かれるものがあるが、同業他社と比較してみるとNTTドコモは19日終値ベースで配当利回り4.39%、KDDIは3.77%となっており、通信会社の配当は軒並み高めとなっているので、他社と比べると取り立てて高い配当利回りというわけでもない。ソフトバンクは少し前に大規模な通信障害を起こして顧客が1万人解約したそうなので、今回の公募価格からの暴落劇はそのマイナスイメージが尾を引いていたとも言えるが、同業他社と比べると適正価格は1,000円〜1,100円という話もある。予想PERで見ると、NTTドコモは13.43倍、KDDIは10.27倍に対し、ソフトバンクは公募価格の1,500円で17.1倍となっている。PERで見て割高だけでなく有利子負債も多く、自己資本比率が13.9%と低いので、他社と比べると投資冥利が薄い。

配当性向85%は聞いたことのないほどの高さだが、業績が悪くなれば当然配当金も減少する。現に先日の大規模通信トラブルで1万人の解約を出した上に、政府が消費税10%増税対策として通信会社各社にスマホ料金の値下げ圧力を加えており、ドコモなどが政府の方針に従うなど、今後業績に影響を与えそうな負の要因が幾つかある。配当利回りの高さだけに注目して投資すると危ないかも知れない。

現時点では予想配当利回りは2.93%と表示されている。これは2019年3月の予想期末配当が37.50円であることから。仮に年間を通した場合は75円となり、配当利回りは5%となる。今回の下落で、理論的な配当利回りは5.86%と約6%に近づいた。予想PERは14.6倍と出ている。今日投げ売りが出たことで、明日どう動くかが気になるところだ。