第3回Free!聖地巡礼撮影日記 後編 浦富海岸ー鳥取砂丘

岩美町イワトビ祭りで展示されていた絵馬。絵が上手い。
岩美町イワトビ祭りで展示されていた絵馬。絵が上手い。

朝。僕もこの日はコスする予定だったので、部屋でメイクして着替える。どういうわけか風邪の症状もなくなっていた。風邪って1日で治るものなのか???せっかくここまで来て老舗の旅館にも泊まっているので昨日の夜は無理して温泉に浸かった。どうもこのあたりの記憶が曖昧だ。むちゃくちゃしんどくて、布団の上に寝そべっていた記憶はあるのに、その後風呂に入ったのだろうか。風呂の後に家族へのお土産を買いに出たのだが、ブザーを押すとおばあさんがやってきて、慣れない様子で一生懸命会計をしてくれた。

まずは浦富海岸へ。ここで僕も少しだけ撮ってもらう。イワトビ祭りをやっていて、行列ができていた。例の「何がでっるっかな~♪」のサイコロを振って、景品がもらえる。僕も並んだ。他にもイワトビかかしがまつられていたり、絵馬が飾られていたり。

イワトビ祭りでまつられていたイワトビちゃんかかし。
イワトビ祭りでまつられていたイワトビちゃんかかし。

その後西端に歩いて行ったら、町をあげてのバーベキューをやっているのに出くわす。ありがたいことに仲間に入れてもらい、地元の人たちに交じって魚や肉を食べる。他にも聖地巡礼で来ている女の子たちが隣にいた。イワトビ水泳部のジャージを着ているこの日のメンバーも、地元のテレビ局にカメラを向けられインタビューを受けていた。

町長も来ていたようで、皆の前でひとつ演説をぶっていた。おじさんがじゃんけんで勝った子にアワビを食べさせてくれるといい、僕が勝ってしまった。こんな高級な珍味を一人で食べるのは悪いので、その場にいたメンバーで別ける。アワビを食べるのは初めてで、ワサビ醤油が欲しい味だった。

海の宝石アワビ。初めて食べた。
海の宝石アワビ。初めて食べた。

その後もコスプレの格好をしたまま、町を巡る。イワトビ祭りのグルメツアーか何かのイベントだったと思う。目的地の民家に入ると、凜ちゃんのコスプレをした女性がお出迎え。地元の人だろうか?突発コスにしてはクオリティが高い。

二日目も岩牡蠣を食べる。とても美味しかった。
二日目も岩牡蠣を食べる。とても美味しかった。

観光を満喫した後は、この日の目的地である鳥取砂丘へ。撮影以来見返してみたのだが、自分すごくいい写真たくさん撮ってる。第1回よりも写真のクオリティを上げることができたようだ。第1回は1日で鳥取砂丘やら岩美町やら巡ったので、バタバタしていたのもあるが。

ほんと砂漠ロケって感じの写真をたくさん撮れていた。自分でも全く覚えていない。自分の撮った写真の善し悪しなんて、頭の記憶から消える6ヶ月後くらいに見返してみないと客観的に判断できないものだ。その頃には撮影の記憶が頭から抜けて他人が撮ったような錯覚に陥るから、公平に判断できる。文章もまた同じである。

今回は前回とは異なり、ストロボは一切使わず、レフ板だけで撮った。日中シンクロはなしだ。たぶん砂漠で色彩豊かなアラビアンを撮るのがよほど楽しかったのだろう。シャッターをバシバシ切っている。そして明るい単焦点レンズをF2.8からF4.5まで絞って撮ったことによる解像感!ピンショットも集合写真も砂漠を生かしていて完璧だ。

はじめはいつもの大三元ズームレンズを少し絞って撮っていたが、途中から単焦点レンズに変えた。200mmの他に、今回はEF50mmF1.2Lも大活躍した。そしてなぜかTS-Eレンズも持ってきていた。この頃は超広角ズームを持っていなかったからだ。砂漠を広く生かして撮りたかったのだろう。

夕方の4時頃の撮影だったので、海の側に太陽が沈みかけていたのも幸いして、逆光での撮影もできた。前に朝方の撮影で逆光で撮ると、太陽が陸側にあり、建物などの景色が映り込んでしまい、具合が悪かったのだ。

スニーカーは砂だらけでヘトヘトになって帰路についたが、駐車場に出る一歩手前で、砂漠の道で逆光に撮って欲しいとねだられ、再び鞄からカメラを取り出して撮影。とても印象深い写真が撮れた。季節は6月下旬、焼けるように熱かった。

というわけで、2日間で、2043枚も撮っていた。今回の撮影で注目したのは、被写界深度を絞って撮っていたということだった。おかげで初回と比べて解像感溢れる素敵な写真をたくさん撮ることができた。

神戸に帰ってから、ロイヤルホストでアフター。2日間魚ばかりの生活だったので、結構いいお肉を注文して食べた。

果たしてこのとき風邪の具合はどうだったのか。あまりしんどかったという記憶がない。海の幸と温泉と撮影で風邪も吹き飛んだのだろう。

岩美町からの帰りに立ち寄ったサービスエリア
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