理想的なカメラマンを見つける為にはどうすればいいのか。それは確定している情報を相手側にキッチリと伝えることだ。意思疎通の齟齬によるトラブル回避にもなるし、始めから無駄なメッセージのやりとりをしなくても済む。
メッセージのどの段階でどれだけでの情報を相手側に開示するかは様々な見解があるだろうが、今回はカメラマン側から見て、撮影依頼時にこれだけの情報があれば依頼を受けやすいなという点を上げていく。
というのも不確定情報が多い中で、全く予期していなかった場所やキャラクターだと後から分かった場合、依頼を断らざるを得ないこともしばしば起こりうるからだ。
1.コスプレする作品・キャラクター・衣装
まず始めに、作品やキャラクター、衣装を明記しないことには始まらない。コスプレイヤー側にやりたいキャラや衣装があるのと同じで、カメラマン側にも撮りたいキャラや衣装がある。
ただ単に「この日空いてますか?」というメッセージだけでは、「都合の良い暇要員とでも思われているのかな。いいように使われているのかな」と、カメラマンの心証を悪くする。よっぽど仲の良いカメラマンにしか通用しない依頼方法だ。
まず始めに作品名と、キャラクター、衣装をシッカリと明記しよう。
2.撮影場所
野外撮影が得意なカメラマンもいれば、スタジオ撮影が得意なカメラマンもいる。逆に野外やスタジオが苦手というカメラマンだっている。
スタジオ撮影と知らずにやって来たカメラマンが、ストロボの使い方が分からずに拙い写真しか撮れなかったりしたら、それだけで時間とスタジオ代の無駄だ。
場所を明記しておくことで、最適なカメラマンからの依頼に絞ることが出来る。
またカメラマンにとって遠方の場所は、物理的に行くことが不可能な場合もある。車を所有していないカメラマンなら、車で行けない場所のスタジオやロケは無理だし、撮影場所が遠方なら交通費の問題もあるので、後々キャンセルされかねない。
3.参加人数
ピンショットやツーショットが得意なカメラマンもいれば、集合写真が得意なカメラマンもいる。
大型合わせなのに、所有機材の関係で集合写真が撮れないカメラマンが来てしまった場合、現場が混乱するし、満足のいく写真を撮って貰えないことになるだろう。予定参加人数をシッカリと書いておこう。
4.イベント参加費・スタジオ代負担の有無
スタジオ代や交通費などの負担の有無については、お互いが話し合うなり、状況に応じて臨機応変に対応することであるが、始めの段階で参加費負担の有無を有耶無耶にしてしまうと、後で揉め事になるし、最後の段階で撮影依頼をキャンセルされる場合もあるので、この点もシッカリと明記しておきたい。
スタジオ代や交通費負担の有無に関しては、撮影者が見つかりそうにないジャンルならレイヤー側が負担、撮影需要の多いジャンルなら折半にするといったように、臨機応変に対応するとバランスが取れて良い。
ラブライブ!やアイドルマスター、艦これ等の女の子キャラなら、簡単にカメラマンが見つかるだろう。その一方で、女性の男装や男性レイヤーが参加している撮影会は、カメラマンが見つかりにくい。
なぜなら男性カメラマンは女性の男装や同性の男を撮りたがらない。これは報酬が発生しない好きでやっている趣味の撮影だし、人間の生理的な生存本能にかかわる部分なので仕方がない。また女性カメラマンは、自分の好きな作品しか撮りたがらない傾向にあるという話を聞いた覚えがあるが、この点は人に寄るだろうし定かではないのでひとまず論を置く。
予定がたくさん詰まっていてこれ以上は撮影を入れられないと言っているカメラマンでも、イベント費やスタジオ代、交通費などをレイヤー側が負担することを明記すれば、ハードルが下がり、依頼を承諾してくれるかもしれない。
5.参加予定のコスプレイヤーのコスネーム・カメラマンのハンドルネーム
面倒かも知れないが、参加予定のコスプレイヤーのコスネームやカメラマンを明記することも重要だ。どの趣味のジャンルでもそうかも知れないが、コスプレ関係は人間関係のいざこざがレイヤー、カメラマン双方に多い。
長くカメラマンをやっている人だと、過去に揉めたり縁を切ったりしたコスプレイヤーもいることだろう。過去に揉めたレイヤーが参加していることを知らずに、当日撮影に行ったら凄く気まずい空気になるし、撮影が上手く進行しない恐れもある。
6.特殊撮影を行う場合は、必ず明記しよう
夜撮影、水撮影、雨撮影、プロジェクト撮影、スモーク撮影は、ライティング機材や高度なスキルを要する。知らずにやってきたカメラマンがうまく撮れなくて失望したからといって、それはカメラマンに伝えていなかった依頼者側の責任だ。事前に準備や下調べや機材が必要な特殊撮影をしたい場合は、シッカリとカメラマンにその旨を伝えておこう。
7.撮影して欲しい写真のイメージを伝えよう
ふんわりとした雰囲気の写真や、カッチカチのコントラストの高い戦闘シーンを撮って欲しいなど、撮って欲しいイメージを伝えよう。カメラマンには得意とする分野があるので、応募しやすい。
Twitterに載せるにしても、直接メッセージを送るにしても、始めからこれらの点をシッカリと明記しておけば、撮影内容に最適なスキルのある、あなたにとって理想的なカメラマンだけから依頼が来るし、意思疎通の齟齬によるトラブルを回避することも出来る。
理想的なカメラマンを見つける為の撮影募集要項の要点まとめ
- 日時と場所
- 作品名・キャラクター・衣装
- 参加人数
- 参加するコスプレイヤー・カメラマンの名前
- 参加費・スタジオ代負担の有無
- 特殊撮影の有無
- 撮って欲しい写真のイメージ
理想的なカメラマンを見つけたら・・・
理想的なカメラマンを見つけたら、後は良好な関係を築いていけば、素敵な写真をたくさん手元に残せる。聞き心地の良いことを言うだけで撮影してくれないカメラマンよりも、あなたの事を撮ってくれるカメラマン、撮影して貰ったデータを確実に渡してくれるカメラマンを大切にしよう。