落として照射角が制御不能になっていたCanonのフラッグシップストロボ600EX 2-RTが直った話

ストロボの照射角が故障していたが、落としたら直った話。

以前Canonのフラッグシップストロボ600EX 2-RTを高いところから派手に落としてしまい、照射角が壊れていたのだが、再度低いところから落としたら直ってしまったお話。

5年以上前だろうか、廃墟イベントで高々とマンフロット製のライトスタンドを伸ばしてプロフォトのソフトボックスで撮っていたら、風が吹いたのかバランスが悪かったのか、地面に派手に倒してしまったことがあった。だだっ広い野外の廃墟だったので事なきを得たが、ストロボの方はというと、電池格納蓋が開いてエネループが飛び出してしまった状態。再度電池を入れて稼働させると、ギィーーギギギという不穏な音がして、よく見ると照射角を示す数値が出るはずのところが、横線表示になっている。

ストロボ自体は光るし、特に問題は無いと思っていたのだが、電源を入れたときのギィーーギギギという酷い音が堪えるのと、照射角が調整出来ず、超広角撮影時向けに固定されてしまっているという不具合が生じていることに気づいた。

これはどう都合が悪いかというと、例えばトランスルーセントアンブレラ使用時にはアンブレラの幕からストロボ光がはみ出して、白黒問わず壁に白い光の影を投げかけてしまったりする恐れがある。ストロボ光がアンブレラの紗幕よりも大きく広がるからだ。通常直径85cmや105cmのアンブレラに対して照射角24mmに設定して使っているが、故障したストロボは恐らく照射角17〜18mmくらいだろうか、光がはみ出してしまう。

また超広角なので、デフォルトの照射角24mmと比べて、ストロボ光が弱くなる。ストロボ撮影に若干の不便さを来す。

またストロボから照射される光の広さが異なるので、2灯を使って左右の壁に色をつけたい場合に、色の付いた部分の大きさが左右で異なってしまう恐れもある。

今述べたこれらの項目についての詳細はブログの他の記事で解説しているので、別途読んで頂きたい。

という事で600EX RT系のフラッグシップストロボを使う際には、照射角が故障した1台は最後の最後に使う事にした。残り4台のストロボで対処していたが、スタジオで撮る時には結局5台使う事が多い。なぜかは当ブログのライティングに関する記事を読んで頂ければ分かるが、昨今のコスプレ写真は一般的なプロカメラマン以上の技量が求められる凝ったライティングで撮る事が多いので、必要な灯数も増えていく。要はコスプレイヤーもカメラマンもこだわりが深いし熱量がある。

何気に存在が忘れられた430EX 3-RTも2台所有しているから、こちらの内の1台を代用で使おうかと考えたが、600系と併用すると、ガイドナンバーの違いからか、同じ光量設定でも馬力について行けず光らなくなってしまうことが多くて不便なので、防湿庫の中におねむしたままだ。

という事で若干の不便を強いられていたが、昨日横に倒していたカメラバッグの上に島外のストロボを置いていたら、何かの拍子に床に落としてしまい、電池蓋が開いてエネループがはみ出してしまった。そういえばこないだの撮影の時だったか家で準備しているときだったかも同じ事があったなと思い出し、電池を戻して蓋をしまてセッティングしたら、今まで5年以上表示されなかった照射角の数値がきちんと「24mm」と表示されていることに気づいた。電源を入れた際のギイイギギギという音もしなくなった。

物理で直ったわけだが、修理に出していたらここ最近の資材高と人件費高騰から考えると25,000円くらいは取られていただろう。恐らく不具合は発生しないと思うが使い続けていくことにした。

そういえばキヤノンフォトサークルの修理費割引が10%の改悪から20%に戻ったそうだ。前に修理したときよりもお安い見積もりが来るかもしれない。