etoile studio

単焦点レンズを最大限に活用する為の3つの方法

単焦点レンズの特徴を知って、最大限に活用しよう。

単焦点レンズの特徴を知って、最大限に活用しよう。

先日フレンドさんとUSJに遊びに行った帰りに、友達から単焦点レンズを借りたという話を聞いた。このレンズで写真の練習をするのだという。レンズの名称は聞きそびれたが、おそらくCanonのEF50mm F1.8だろう。

その話を聞いて色々教えて上げようかと思ったけれど、二駅でお別れしてじっくり話す機会がなかったので、この場を借りて単焦点レンズを使う目的と、最大限に活用するための方法について書き記していく。

背景を思い切り暈かしてキラキラ写真が撮れる!

85mmのF1.2で撮影すると、ここまで背景をキラキラに出来る。

85mmのF1.2で撮影すると、ここまで背景をキラキラに出来る。

おそらく撮影者が単焦点レンズに最も期待している効果は、背景を思い切り暈かせるという点だろう。単焦点レンズはF値が小さい。F値を操ることで背景を暈かしたり全体をクッキリ写したり出来るのだが、単焦点レンズは背景を思いっきり暈かすことが出来る。

F値は小さければ小さいほど暈ける。たとえばF1.4とF4なら、F1.4の方が遥かに暈ける。

Canon EF50mm F1.8 STMのレンズを例に解説していこう。製品名にあるF1.8は、開放F値1.8のことで、最大F1.8の設定まで絞りを開いて撮れるという意味だ。単焦点レンズは総じてF値が小さく暈けやすい。故にズームレンズよりも価値が高く思われ、重宝がられる傾向にある。

背景の暈け具合の幅が広がることは、そのまま表現の幅が広がることも意味する。

ズームレンズよりも綺麗に写せる

85mmのレンズで開放F1.4のレンズで、F2.8まで絞って、モデルはシャープに、背景は程よく暈かす。

85mmのレンズで開放F1.4のレンズで、F2.8まで絞って、モデルはシャープに、背景は程よく暈かす。

暈けやすいといっても、F値を操ることでシャープな写真を撮ることも可能だ。通常レンズは開放F値で撮ると、良く暈ける代わりに本来レンズの持つ解像感を十二分に引き出せない面がある。また様々な描写の欠点が収差として現れる。高輝度と低輝度の境目(例:黒髪と白い空の境)に紫の偽色が出るパープルフリンジや、写真の周辺部が薄暗くなる周辺光量落ちなどがそうだ。

F値を2段絞るとそれらの収差が解消されて、解像感が増すと言われている。つまり同じF値でも開放F値が小さいレンズの方が、良く解像して写真が綺麗に写せるというわけだ。たとえば開放F値1.4のレンズを2段絞るという事は、F2.8に設定するという事だ。

開放F値1.4の単焦点レンズと、開放F値2.8のズームレンズなら、この理論に従えばF2.8で撮影した場合、単焦点レンズの方が綺麗に写るという事になる。しかし各々のレンズには描写性能の差もあるので(レンスの価格にそのまま反映されている)、必ずしも一概には言えない部分もある。また一昔二昔前と比べると、ズームレンズの描写性能も飛躍的に向上したので、そんなに違いはないとも言われている点に留意しておきたい。

暗い場所でも撮れる!

開放F1.4でISO感度も上げると、夜のお城もここまで綺麗に撮れる。

開放F1.4でISO感度も上げると、夜のお城もここまで綺麗に撮れる。

F値は別名、絞り値とも言われている。F値を小さく設定する、つまり絞りを開けると写真は明るくなる。シャッター幕を広げているので、同じシャッタースピードで撮影した場合、レンズを通してセンサーに一度に取り込める光の量が多くなるので、明るく撮れる。たとえば、F5.6からF2.8に設定すると、写真は明るくなる。

逆に、絞り値を大きく設定すると写真は暗くなる。シャッター幕を絞るので、レンズを通してセンサーに一度に取り込める光の量が少なくなり、同じシャッタースピードで撮影した場合、暗い写真になる。たとえば、F5.6からF11に設定すると、写真は暗くなる。

つまり、F値(絞り値)が小さければ小さいほど、明るい写真が撮れる。ということは、単焦点レンズと比較してF値が大きいズームレンズと比べると、暗い場所でも撮りやすくなる。

中之島中央公会堂夜景。開放F値1.4で撮影。

中之島中央公会堂夜景。開放F値1.4で撮影。

暗い場所でも撮れるというと語弊があるかも知れない。街灯くらいしかない夜道ではISO感度を上げないと難しい撮影となるだろう。実際には光を取り込める量が多いので、開放F値1.4のレンズは、開放F値2.8のズームレンズと比べると明るく写るので、シャッタースピードも手ブレするセオリー以上に遅くする必要がなく撮りやすいといった程度に留めておきたい。

F値の小さい単焦点レンズが、明るさというメリットでその威力を発揮するのは、夜のポートレート撮影や、星空撮影の時などだ。ISO感度と兼ね合わせて、街灯などの環境光のみで夜の都会でポートレートを撮ったり出来るし、街の光が空を遮らない田舎で、開放F1.4で撮影すると、星空を写すことが出来る。