スローシャッターで三脚なしで夜景を撮る。リバーモールで毎週休日に開催されているコスプレイベントのついでに夜景も撮って来た。この日は昼の12時半から夜の19時まで撮影していたのだが、せっかくの綺麗な夜景だし、モデルが着替えている間に写真に収めることにした。
三脚なしの夜景撮影で手ブレしないようにするにはどうすればいいか。まずISO感度は上げざるを得ない。ノイズとトレードオフとなるが明るさは確保できるし、シャッタースピードを明るさが暗くならないよう出来うる限り速く設定することができる。
レンズは焦点距離が短い方がいい。デジタルカメラで手ブレしない写真を撮るための1/焦点距離×2(秒)のセオリーに従えば、より短い焦点距離の方がシャッターを遅くして撮影できる。シャッターを遅くするということは、より明るい写真が撮れるということだ。超広角ズームレンズを持って来ていたので、ワイド端の16mmに焦点距離を設定した。
経験上、広角レンズで撮る場合は、手ブレしにくい。1/焦点距離(秒)でも注意を払えば手ブレしていない写真を撮ることができる。35mmだと厳しい場合が多々あるが、24mmなら何とかなる。16mmなら容易い。
シャッタースピードを1/5秒に設定。ISO感度は1600、開放F値2.8で撮影。シャッター時のミラーショックを和らげるためにミラーアップ撮影に設定したほか、安定性を確保するために、地面に胡座をかいて撮影した。
等倍で見たが手ブレは確認できなかった。ノイズも見えない。ノイズリダクションがうまく効いている。試しにDPPで輝度ノイズ緩和と色ノイズ緩和をゼロにしてみた。等倍で見ると若干の色むらが見られるものの、気にならない程度だ。さすが1DX。ウェブにあげる分には全く問題ない。ちなみにデフォルトの値はそれぞれ4.0。
その気になれば1/5秒のスローシャッターでも三脚なしで手ブレしていない写真を撮ることができる。レンズの焦点距離とセンサーサイズの問題は外せない。これが例えば風景写真の撮影にメインで使用している5060万画素のCanon 5DsRだったら同じ設定で同じように手ブレせずに撮ることができただろうか。また実験が必要だ。
三脚なしの手持ちで夜景を撮影する時のレンズと設定の要点
- 開放F値の明るいレンズ
- 焦点距離の短いレンズ
- ISO感度は高めに設定
- シャッタースピードは遅めに設定
- 壁に凭れたり地面に座ったりして体を支える
これなら三脚や一脚の使用を禁止されている寺社仏閣での夜景撮影も、三脚なしで綺麗な写真が撮れそうだ。