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純正レンズ or カールツァイス?

新開発の光学素子「BRレンズ」を採用して収差を徹底的に抑えた新レンズ Canon EF35F1.4L Ⅱ USM
新開発の光学素子「BRレンズ」を採用して収差を徹底的に抑えた新レンズ Canon EF35F1.4L Ⅱ USM

キヤノンが遂にEF35mmF1.4L単焦点レンズをリニューアルした。新開発のBR光学素子を採用したBRレンズにより、色収差を徹底的に抑えたとある。つまり大口径レンズで開放や開放付近で撮影する際に発生するパープルフリンジ他の軸上色収差を排除できるレンズということだ。

おそらくカールツァイスのOtusシリーズを意識して開発されたレンズだろうか。既にカメラ趣味界隈では、性能と値段の両面でオータスの話題は盛り上がっていたし、以前キヤノンのレンズモニターに応募した際に提出したアンケートに、少し値段は張っても良いからOtusのような高性能レンズを開発して欲しいと要望を送ったのが功を奏したのかもしれない。

実際にリリースされてみると、ユーザーの評判も良いようだ。EF35mmF1.4LのⅠ型は長い間リニューアルされておらず、ある雑誌でもこのレンズは光学上完成されているのでリニューアルされることはないという風に読んだ覚えがあり、すっかり諦めていたのだが、キヤノンは見事に素晴らしい性能のレンズを世に送り出した。

さて、前から35mmの単焦点レンズは欲しいと思っていた。EF24mmF1.4Lは持っているのだが、人物撮影となると広角特有の歪みが発生し、なかなか扱いが難しい。

良いレンズではある。1段絞って寄って撮れば被写体がかなりシャープに解像して写る上に、背景が程よく暈け、モデルの存在感を際立たせてくれる。

一段絞って撮っても程よく暈ける。大口径広角レンズのなせる技だろう。
一段絞って撮っても程よく暈ける。大口径広角レンズのなせる技だろう。

問題は先ほども言ったように、歪みだ。人物撮影での歪みは、レンズの特性を頭の中に入れつつ正面なり煽りなりの構図を決めないと、人の頭が不自然に大きくなったりする。決まった時はパースの効いたいい絵が撮れるのだが、標準レンズに比べて、なかなか扱いが難しい、人物撮影には歩留まりが若干よくない印象のあるレンズだ。

そこで35mmのレンズを検討してみた。24mmよりも歪みは少ない、おそらく真っ直ぐ写るか歪み始めるかのギリギリの所だろう。しかも焦点距離が24mmよりも長い上に寄って撮れるので、背景の大きな暈けも期待できる。被写体をキラキラ輝かせるのにうってつけのレンズだ。

そしてここに来て、世界最高の一眼レフレンズ・オータスシリーズを世に送り出したカールツァイスから、新たなOtusレンズをリリースするとの発表が来た。焦点距離28mmのOtus 1.4/28だ。

世界最高の一眼レフレンズ、Otus1.4/28
世界最高の一眼レフレンズ、Otus1.4/28

28mmという焦点距離は、人物撮影において実際有効なのか。24mmは歪みが少ない広角域に属する。実は密かに35mmのOtusが出ないかと期待していたのだが、短い焦点距離に少し面食らった。風景写真を想定して開発されたのだろうか。

こうなると、次に購入するレンズの候補として、BRレンズ採用のCanon EF35mmF1.4L Ⅱにするか、Otus1.4/28にするか迷うところである。どちらもパープルフリンジの原因とも言われている軸上色収差を排除した性能だ。加えてOtusの方は中判写真を連想させる品質と描写力を発揮するとある。

キヤノンも負けてはいない。BRレンズの性能を発揮して開放からでも美しく撮れる。おまけに防塵防滴構造となっている。これはOtusにはない構造だ。実はOtusは地面などを触った手でピントリングを回すなど油断していると細かい砂が入りやすい。防塵防滴構造は地味な性能だが、レンズを守ってくれる上では、縁の下の力持ちである。

値段はキヤノンが実売価格で22-26万円、オータスは40-50万円くらいだろうか。倍以上の値段がする上にマニュアルフォーカスのみのOtus、そこはカメラのピント合わせはマニュアルフォーカスでするからこそピッタリと合わせられるというカールツァイスのレンズ哲学に基づいている。

どちらを購入するべきか迷うところだ。ユーザーレビューを参考に、1,2年ほど熟慮したい。