Canonの5060万画素フルサイズ機、5DsRを購入してから早2年が経った。ヨドバシカメラで購入したのだが、ヨドバシ梅田のカメラコーナーに行くと脇の方に書籍コーナーがあり、カメラ関連の本が充実している。そこで目につくのが、カメラの各機種を専門に詳しく掘り下げて解説した本。キヤノン、ニコン、ソニー、オリンパスなど様々なメーカーのカメラ本がラインナップされている。
しかし購入当初はわざわざ買うのもなというのが本音だった。取扱説明書を読めばなんとかなるだろうし、カメラの性能についてなら公式サイトやデジカメwatchで充実した情報が揃っているしということでこの手の本を買うことはなかったのだが、ジュンク堂などと連携している電子書籍ストアのhontoで電子書籍のセールをやっていて、期間限定価格で108円だったので購入してみた。
それから数ヶ月くらい経って購入した電子書籍のカテゴリ整理をしていたら、この本のキャッチライトが出てきたので今更ながら紐解いて読んでみたら、なかなかの充実した内容。
他機種とのノイズの乗り具合の違いをISO感度ごとに比較していたり、機能を詳しく解説していたり。カメラの機能なんて普段自分がメインで撮影している被写体によっては全然使わないものもあるから、こういう機能もあったのかと目から鱗が落ちる。
特に5060万画素でローパスフィルタがキャンセルされている5DsRで気になるのは、ノイズや手ぶれ、モアレ、推奨レンズなどの点だが、その点についても比較画像で詳しく解説されていた。
例えばカメラのブレについて、撮影方法ごとに分けてどの撮り方がどれくらいブレて、どの撮り方ならブレのない写真になるか徹底的に検証していたり、Canon推奨レンズ以外のいわゆる14,000円の単焦点撒き餌レンズやその他EFレンズでの画質や描写、使い勝手について解説していたりと、取扱説明書だけでは知り得ない痒いところにまで手が届く充実した内容になっていた。
よくよく考えてみれば、カメラメーカーの取扱説明書は三色刷りでサイズも小さい上に分厚いので、読む愉しみというものが削がれるし、あくまで実用的。しかしこの読む楽しみが削がれるということを意識してしまうと、さぁ読もうという気持ちを萎えさせてしまうものだから、小説やマンガのように取扱説明書を腰を据えて読もうという気にはなれない。(取扱説明書を隅から隅まで読むのが大好きという人もいるかもしれないが)
一方こういったカメラ本は、フルカラーで紙面も工夫されているので、読むのが楽しい。取扱説明書はカメラの使い方に迷った場合に、カメラの各機種の専門書は自分の所有しているカメラの性能について知識を蓄えたい場合に重宝する。