急遽、おそ松さん併せの撮影を依頼されて、日本橋コセットに撮りに行ってきた。ギリギリ3日前だったのでチケットを予約割引価格で買えたが、一度は依頼を断っていたのだ。3月凄くたくさんの撮影依頼が入っていたし、翌日もコセットで撮り合いの予定が入っていたから。
依頼を断って数日してから再度メッセージが来た。そこまで頼りにされているならと重い腰を上げたのである。三国志や秀吉の三顧の礼を受けた気分である。僕は諸葛孔明か竹中半兵衛の立ち位置なのか。
とまぁ冗談はさておき、先日ちょっと撮影が上手くいかなくてリベンジしたいという気持ちがふつふつと湧いていた事もあり依頼を受けた。前回の轍を踏まないよう今回は絞って撮ることにした。それもF2.8とかF4とか生やさしいものじゃなくF7.1とか場合によってはF9まで絞って。
開放F1.4の単焦点で撮っているので、F値を絞れば当然綺麗に撮れる。なぜもっと早く絞って撮ることを覚えなかったのだろうと後悔するくらい写真が美しい。瞳なんて水晶玉のようにつややかに輝いている。ファッションモデルのように撮れる。窓一つない密閉空間なのに、外から自然光が差し込んでいるかのようにみずみずしい。
正直、F5.6とF7.1、F9の描写の違いがよく分かっていない。ひょっとしたらF9よりもF5.6の方が解像感豊かに写っているんじゃ?と思うこともある。その辺りはレンズの本にお任せするとして、現場で液晶画面で拡大確認する限りでは、なかなか違いが分かりづらい。
前回の5人の合わせ撮影で、全員にピントが合っていなかったトラウマが尾を引いているのだろうか。二人とは言えとにかく絞って撮っていった。
さて、絞ると、当然その分写真は暗くなる。絞りを変更しても適正露出を保つには、絞った分、ISO感度を上げるか、シャッタースピードを下げるかしなければならない。
しかしISO感度は余り上げたくない。そこで1/焦点距離×2のシャッタースピードで撮っているいつものやり方を放棄して、1/焦点距離を試してみた。もちろんカメラをガッチリホールドして。壁にも凭れたし、両膝の上に両肘を乗せてカメラを固定した。そうしたら手ブレせずに撮れる。僕は今まで少し慎重になりすぎていたのだろうかと思うくらいに自分では遅いシャッタースピードだと思っていた設定で撮っても手ブレしない。すなわち85mmの中望遠レンズでは、いつもは1/160秒なのを、思い切って1/80秒や1/100秒にしてみたのだ。
結果オーライ。どれも満足いく写真に仕上がった。これからはどんどん積極的に絞って撮っていこうと思う。明日もコセットで撮り合いだ。