ステキな雰囲気写真が撮れる8つの方法

雰囲気写真はストーリー性を写真に添えてくれる。
雰囲気写真はストーリー性を写真に添えてくれる。

雰囲気写真が好き、と言ってくれるモデルさんがいる。誰だったかは忘れたが、どこかでお喋りしていた時に確かそんな風なことを喋っていた記憶がある。

雰囲気写真とは何か。人物を主体に入れつつ、周りの空気感や風景などもより前面に押し出し、物語性を奏でさせて撮る写真のことを言う。

通常のポートレート写真やコスプレ写真は、正面を向いて貰って、それらしいポーズを撮って貰って、はいパシャリ、と撮る。それはそれで可愛い。モデルが主役として活きているし、魅力を伝えることが出来る。

しかしそのような写真ばかり撮っていると、同じ写真ばかりになる、構図力が劣ってくる。撮る時に頭を働かせなくなる。そこで雰囲気写真の登場だ。頭を切り換えることで、マンネリぎみの撮影に新しい風を送り込むというわけだ。

モデルに細かく指示するだろうし、モデルと背景の関係を考えなければならない。被写界深度の設定もバリエーションが増えることだろう。

雰囲気写真では、モデルの目線がカメラに向いていないことが多い。大抵はカメラから逸らしているか、後ろを向いていたりする。横顔は雰囲気写真の王道である。18世紀頃の西洋の肖像画には横顔が多い。コインの肖像も横顔がよく使われる。正面の顔よりも何だか意味ありげで、観る者の想像力を掻き立てる。

しかしこの雰囲気写真も、やり過ぎると本来の目的を見失ってしまう。正面で撮って、横顔で撮って、後ろ姿で撮って、あぁどうも上手く撮れないなと、挙げ句の果てにはモデルの前に佇んでいる鳩にピントを合わせて、「はい。これが今日一番の傑作写真です」、なんて言われたら、モデルが怒り出すのも無理はない。

雰囲気写真はどう撮るか。モデルに目線を逸らして貰うのが一番手っ取り早い。それだけで雰囲気写真っぽくなる。真横に向いて貰うのも良いだろう。目を瞑っても雰囲気写真になる。あとは壮大な風景を入れつつ人物はぽつんと小さめに。開放で背景を暈かすのも良いし、思いっきり近づいてアップ目で顔を切り取って撮るのも良い。

雰囲気写真を撮る8つのコツ

  • 目線をカメラから逸らしてもらう
  • 真横を向いてもらう
  • 目を瞑ってもらう
  • 手を組み合わせて祈るポーズを撮ってもらう
  • 空を見上げてもらう
  • 被写界深度をF11に設定して、壮大な風景を入れつつ人物は小さめに撮る
  • 開放で背景を思いっきり暈かす
  • モデルに思い切り寄って、顔を切り取って暈かして撮る