アメリカ大統領選挙の開票が始まった。当初はクリントン候補の勝利が確実視されていたが、蓋を開けてみるとトランプ候補が健闘、各州で票を伸ばしていた。
これを受けて9日の日経平均株価は乱高下。前場開始後は上がっていたが、トランプ氏優勢が伝えられると急落、そしてまた戻すと言っためまぐるしい展開。前場はまさにデットヒートだった。
後場に入り一気に下げ幅を広げて、一時1000円安超を付ける。終値は919円84銭安の16251円54銭。16時現在ではトランプ大統領で確定のニュースが現地メディアから発せられている。
ブレグジット・ショックの時と同じような値動きの展開。英国EU離脱危機も、イギリスがEU離脱により世界経済に与える懸念から投資家心理が悪化して大きく売られた。今回のアメリカ大統領選トランプ氏優勢の報も、トランプ大統領が実現した場合に世界経済が被る不安定感から、投資家心理が悪化して大きく下げている。どちらのショックも実体経済ありきの下げではなく、トランプ大統領誕生後の政局の展望が見えてくれば、値を戻すのではないか。
とは言ってもまだトランプ大統領確定ではないので、今夜のアメリカダウや為替の情勢を見極めながら、明日は様子見に徹した方が良いだろう。ダウ先物は911以来の大幅下落となっている。買い場を焦らずゆっくりと見定めたい。