超広角レンズを使ったポートレート撮影は難易度が高い。なぜなら歪みが激しいからだ。顔が歪む、体が歪む、背景が歪む。
しかし使い方次第ではポートレートでも有効なレンズとなるだけでなく、撮りやすいレンズともなる。
こちらの写真は2年ほど前に撮影した。焦点距離16mm。モデルの歪みが激しくて、あまり上手く撮れた写真とは言い難い。
こちらは先日同じ場所で同じモデルを撮影してきた写真。今回は超広角レンズの歪みを活かすことが出来た。2年分の成長が見られたというわけだ。
2年前と言えばちょうど超広角レンズを購入したばかりで、レンズの癖や使い方に慣れていなかった時期だ。誰でも始めはこんなもので、使っていく内にレンズの描写の癖を覚えて、うまく使いこなせるようになっていく。
超広角レンズは思い切り寄れるので、狭い場所でも撮りやすい!
超広角ズームレンズのメリットは、被写体に思いっきり近づいて撮れる点だ。ポートレートの定番レンズである50mmや85mmだと、被写体とある程度距離を取らなければならない。広い場所なら良いが、人が混雑する場所で撮る場合、撮りづらくなる。
16mmの焦点距離を活かせば、被写体に近づいて撮ることが出来るし、近づいて撮っているにもかかわらず、背景を広々と撮ることが出来る。背景を活かしたい場合には打ってつけのレンズだ。
超広角レンズの16mmの焦点距離の歪みを活かしてダイナミックな写真を撮るのにも良い。一方でなるべく人物が歪まないように撮る為には、顔をフレームの真ん中辺りに持って行くと良い。日の丸構図を意識して、やや引きで撮れば、超広角レンズの歪みが気にならない写真になる。