信用取引をする際に、委託保証金となっている代用有価証券と同じ銘柄を、信用取引で買い建てる行為。代用有価証券と買い建て銘柄が同じなので、当該銘柄が下落した際には二重に担保価値が下がり、追い証が発生しやすい。
例えば、購入資金いっぱいで購入したA銘柄を委託保証金として証券会社に差し出し(代用有価証券)、それを担保に信用余力いっぱいでA銘柄を信用買いしたとする。
A銘柄が下がった場合、買い建て銘柄の評価損に応じて委託保証金維持率が下がる他に、代用有価証券の担保価値も目減りするため、追い証が発生しやすい上、例のような信用二階建て全力買いをしていた場合は、余力資金がないために、追い証が発生した場合の追加の委託保証金を入金できず、強制決済と借金に見舞われる事になる。信用買いが怖いと言われている所以の一例がここにある。
委託保証金が現金の場合は、信用買い建て銘柄が下がっても、現金そのものの担保価値は減らず、買い建て銘柄の評価損が委託保証金維持率を下げる。
信用二階建て取引では、現金を委託保証金にしている場合と比べて、先に説明したように二重に委託保証金維持率が下がる。
大変危険で無謀な投資方法のため、二階建て取引を規制している証券会社もある。
また、借金をして現物で銘柄を購入し、その銘柄を代用有価証券として差し出して、同じ銘柄を信用買い建てする行為を、信用三階建てともいう。
類義語
信用買い