日経平均株価が一時1,000円安

11日の日経平均株価が一時1000円安をつけ、昼12時の時間帯にNHKのニュース速報でも報じられた。終値は前日比ー915円18銭(−3.89%)の22,590円86銭。

ここのところアメリカの利上げを受けて円安傾向にあり、24,000円台を回復してあわよくば25,000円台も奪還かと良好な地合だったのだが、アメリカの株価が900円ほど急落した事を受けて、「アメリカがくしゃみをすれば日本が風邪を引く」という有名な箴言通りに大幅下落となった。

しかし真っ昼間にNHKニュース速報が打たれるくらいの下げ幅だろうかとも思う。潮の流れの変化が起こったのだろうか。

個別銘柄で見ると前日比−5%以上の銘柄もあれば、−2%や、−0.9%の銘柄もありまちまち。しかしどのセクターも全面安であることに変わりはない。投げ売り状態だ。

一方で日経平均は35,000円台を回復するという大手証券会社ストラテジストの記事も配信されているのを見かけた。

1000円安と聞くと大幅下落のように思われるが、23,500円台からの1000円安と、15,000円台からの1000円安では、そこまでの下落幅ではないようにも思われる。これまでの通例から見ると、明日上がるか、明日が再び500円ほど安くなるなら翌々営業日辺りリバウンドで大幅回復するのではないかとも思われる。

やや楽観的に見てはいたが、11日の米ダウの方が再び700円安を着けたので、連鎖的世界同時株安の様相を呈しており、12日も恐らく800円安を着ける可能性があるだろう。

気がついたら日経平均株価も24,000円台を回復していた。15,000円台で逡巡していた頃が嘘のような高値だ。しかし89-90年代のバブルの頃と比べたら、好況な企業業績に裏打ちされた株高でもある。

一方で企業への政府のオリンピック関連助成金が2019年には打ち止めになるので、外国人投資家が日本株から手を引いて下落するという思惑があるとも聞いた。日本株の潮目が変わる時は外国人投資家が撤退する時ではないだろうか。

オリンピック開催決定年から開催年までの株価の動向について調べてみると、どうもオリンピックのみが株価の動向を左右するわけではなく、その時代の世界経済の状況やリーマンショックなどの経済事件とも複雑に絡み合っており、一様のことは言えないみたいだ。

日本にしても、オリンピック開催決定が株価上昇の原因と言うよりも、アベノミクス政策の方が株価上昇に大きく影響しているように思われる。アベノミクスという大枠の中で、オリンピック関連が株価上昇の一因として働いているとみた方が妥当だ。

今日も恐らく下落するだろうが、押し目買いとしては良い機会なのではないだろうか。筆者も3日ほど前に或る銘柄を新規購入したばかりなので、もう少し待っておけば良かった。