PayPayの20%還元キャンペーンのビッグウェーブに乗る形で、PlayStation VRを購入した。2年くらい前に発売された製品らしく、当初は日本の流通量を抑えたために品薄状態になり話題になったという記事を見つけた。売り方もにも色々あるのだなと感心させられた。記事によるとその後は鳴かず飛ばずだったらしいが、そういった予備知識は一切なく、数量限定で安くもなっていたから飛びついた。
元は5万円したらしいが、PlayStation Camera付きで3万円台まで値下げして、今回もPlayStation Cameraがついて税込みで26,978円の値下げ。安い、ほぼ半額だ。恐らく後続機が近日中に投入されるのか、それとも余り人気が出ないから値下げすることでVRの面白さと素晴らしさを世に広めるための戦略だろうか。
そこにPayPayの20%還元キャンペーンがやって来たので、迷うことなく購入に踏み切った。ヤマダ電機のポイント還元なども合わせると、実質18,822円で手に入ったことになる。実際に支払った金額はポイントを少し使用して26,323円。
写真が趣味なので物撮りに挑戦してみた。ポスターの裏地を椅子から垂らして両側にトランスルーセントアンブレラを置き、床にストロボを置いて撮影。全開レンズを撮ったときは背景紙がやや灰色だったので、ISO感度を上げて対応した。
実際の製品写真と比べてみると、本体は結構グレーがかっていて、黒と白の縁にハイライトがある。筆者が撮った写真には黒い素材の部分にはハイライトが出たが、黒と白の縁の黒い部分にはハイライトが出なかった。この素材でハイライトが出せるだろうか。物撮りの製品写真は見栄えをよりよくするために加工もすることがあるらしいから、メタリック感を出すために加工でハイライトを付け足したのかもしれない。レンズはシンプルなライティングで簡単に綺麗に撮れたが、少し大きい商品になると難しくなってくる。
箱から取り出したときは黒と白の機械が出てきたので、製品写真から受ける印象となんか違うと感じたが、電源が入っていないからで、電源を入れると製品写真のようにブルーに光る。もうちょっとメタリック感のある近未来的な素材かと思っていたが、結構普通の素材というのが製品を実際手にしてみたときのファーストインプレッション。
取扱説明書が大きくて見やすいので、接続は簡単。コードにそれぞれ番号シールが見やすいように貼ってあるから間違いようもない。
取説を取り出したときの匂いが、同じヤマダ電機(その頃はせいでん)で20年以上前に購入したナディアのコンプリートサウンドコレクションの、これもブルーが表紙の大きなパンフレットの匂いと似ていたから懐かしくなった。
設置と設定・画面の位置調整はOptionsボタンを長押し
設置は10分程度で完了。結構複雑なコードの組み合わせだが取説が大きくてわかりやすいので苦にならない。
設定も簡単。テレビとプレステ4の電源を入れて、VRの電源を入れると、自動的に認識して、カメラの設置位置の調整と、VRの装着方法を画面で解説してくれる。
早速装着。前の方のボタンを押して前後に調整。文字がはっきり見えたら、後頭部のボタンを押してVRのバンドを伸ばし、頭に深く装着して後頭部のボタンと同じ位置にあるダイヤルを回して固定する。
最初ははっきり見えなくて戸惑った。試しにYouTubeで動画を観てみると何だが画像がボンヤリしていたが、元の動画が解像度が低くてボンヤリしているだけだった。他の画像を選んでみるとさっきの動画とは異なりクッキリと写っている。
一応メインの使用方法としては寝ながら映画を観るという事だったので、試しに寝転がってみると、画面がどこかへ飛んで行ってしまった代わりに、コントローラーマークが出てきて、Optionsボタンを押すよう促される。長押ししてみると画面が戻ってきた。これで寝転がりながら観れる。画面がずれたと感じたら、コントローラーのOptionsボタンを長押しすると自動的に調整してくれる。
1990年放送の海外テレビドラマ(デジタルリマスター版)Blu-rayを再生してみた感想
Blu-rayで昔の海外ドラマを再生してみた。シャーロック・ホームズの冒険の『恐喝王ミルヴァートン』。1990年頃に制作された少し古めのドラマだが、シリーズ中では比較的映像がカラフルで鮮明感が強く、デジタルリマスターも施されている。
VRにはシネマティックモードが用意されており、プレステ4の設定からVRの画面設定に飛ぶと、3通りの画面の大きさに調整できる。試しに一番大きい画面に調整してみたら、確かに映画館のスクリーンで観ているような迫力があった。大好きな海外ドラマを映画のスクリーンで観たらどんな風になるだろうと適わない期待を長く抱いていたから、これには大満足。
VRの画質はレビューなどを確認してみると、余り良くないというようなことが書かれていた。ただ筆者の部屋はテレビをほとんど見ないのでテレビがなく、代わりに10年以上前に自作PCを作ろうとして失敗した時の遺産である、東芝の当時12万円くらいした24インチのディスプレイで表示させているので、それと比べても遜色はない。数ヶ月前に購入したソニーの49インチ最新4Kテレビと比べるとやはり落差はあるだろうが、映画館のスクリーンのように観れるという点ではVRに軍配が上がる。形式的にはエジソンの覗き眼鏡式映写機に逆戻りだ。
字幕に関してはやや見づらいのは画面が大きすぎるからか。
ドットが目について気になるという意見もあった。確かに目に付くが、よく行く映画館の上映中にスクリーンに目を凝らしてみると、コーティングか何かが少し剥がれている跡が見えたり、かすかに横線のようなものが見えたような記憶があるから、映画に没入するとその点も余り気にはならない。画質は余り良くないと言われていたが、予想以上だった。最新の映画をBlu-rayで観た場合には落差が現れるかも知れない。そこでゲイリー・オールドマン主演の『ウィンストン・チャーチル』のBlu-rayも再生してみた。
2018年公開の映画Blu-rayを再生してみた感想
先ほどの作品は4:3の画面比率だったが、今度は恐らく16:9。視界からはみ出そうな程横に長い。洋画ではまれに右端に字幕が着くことがあるが、さすがに読みづらかった。しかし頭を右に向ければ見える。寝転がっているので頭は動かしづらい。
画質は概ねいいのではないだろうか。期待以上。実際の映画のスクリーンと横に並べて比べているわけではないから正確な差は分からない。そりゃ映画のスクリーンの方が綺麗だろうが、健闘している方だと思う。アップの絵は美しいが引きの絵は人物がややボンヤリとしてしまう。
チャーチルがラジオ演説をするシーンでは画面が赤く染まるが、赤と黒の縁の描写がモザイクっぽくなった。これは後に視聴した『新劇場版ヱヴァンゲリヲンQ』でも、ヴンダーが戦闘態勢に移行する全体が赤みがかったシーンで同じ現象が起きた。赤の描写の際に何らかの技術的な問題があるようだ。
音は付属のイヤホンで聴いているが、これがなかなかに良い。映画館にいるみたい。
2012年公開のアニメ映画Blu-rayを視聴してみた感想
次に『新劇場版ヱヴァンゲリヲンQ』のBlu-rayを視聴。アニメはどうか。先ほど観た洋画とインパクトはそうたいして変わらない。両方とも映画館で観たが、こちらも映画館で観ている様な臨場感がある。画質も申し分ないが、これ以上が質が良くなるに越したことはない。先ほど述べたように全体が赤みがかったシーンでは赤と黒の境が目立つほどのモザイク描写になる。
無償ダウンロードの簡易ゲームをプレイしてみた感想
次にPlayStationから無償で提供されているVR専用のゲームをプレイしてみた。今まではシネマティックモードだったが、今度はVRの真価を発揮する3D表示になる。体験してみて実感したが、没入感が凄い。星空に花火を打ち上げた時はプラネタリウムとかにも使えそうだと思った。ゲームを実際プレイしてみると360度見回せる。まるでゲームの中にいるかのような錯覚がする。ニンテンドー3DSとは比べものにならない。1人で科学博物館のこの手のアトラクションを愉しんでいるかのような童心に帰る事が出来た。これは本格的なゲームもやってみたいなと思ったのだが、いかんせんブランコに乗っただけで酔ってしまう体質なので、10分ほどプレイして頭がフラフラしてきたので、途中で断念。やはり軽いとはいえ、頭に負担がかかる。
ちなみにVRには対応していないが、ニーアオートマタもプレイしてみた。ゲーム冒頭にジェット機で工場跡地に乗り込むシーンの直後に、高速で飛び抜けながら構造物を避けるシーンがあるが、没入感が半端なくて心臓がズッキンズッキンした。あの箇所は24インチのディスプレイでもバクバクするシーンなのだが、ダイナミックに視界に表示されているので眼球への衝撃がかなり強かった。
テレビは電気代が勿体ないので消してプレイ
PlayStation VRを観ているときにテレビをつけていると、テレビにも画面が映し出されるが、観ないから電気代が勿体ない。電源をオフにしても差し支えない。1度VRを設定したら、2度目からはテレビの電源を入れなくても、PlayStation4とVRの電源を入れて装着すれば、VRに画面が映し出されるから、コントローラーでログインする。テレビをつけなかった場合、PlayStation Cameraによるログインは出来なかった。
Playstation VRが体(目・肩・首)に及ぼす負担は?
寝転がりながら映画を観たりゲームをプレイしたが、VRの後頭部のバンドの中に何かこの部分に大切な電子部品が組み込まれていたらと考えると、壊れないかが気になる。柔らかいクッションを敷いて寝転がったり、右腕を首の後ろの上の方において保護しながら観た。
酔いについては、ゲームを30分くらいやっていても気分が悪くなったり肩が凝ってくる質なので、それと同じ。コールオブデューテューをプレイしたときも、30分程度で肩が凝って気分が悪くなってきたくらいだから、こればかりは他に対策する必要がある。ベッドの上でクッションもなく観ているから疲れるのだろうか。
VRの画像がぼやけたりした場合は、前のボタンを押して前後に調整したり、下の方に、鼻の下深くに下げるとクッキリと写るようになった。自分が思っているよりも顔の上側に被っていた可能性もある。
これは今後可能性が大いに広がっていく機器だなと実感したが、デメリットとしては目や頭、首、肩への負担。VRをプレイしてから眠りについたのだけれど、目覚めたときによっぽど疲れていたのか頭が心地よい痺れを帯びていた。あと季節が冬のためか、装着したときに体温との差なのかゴーグルのガラスが曇った。
体への負担が軽減されれば文句なしのVR。後は画質の向上が課題だろう。