デジタルカメラの液晶画面の色を過信してはいけない

風景写真ではそれ程気にならないが、人物写真では肌の色の微妙な異なりが気になる。
風景写真ではそれ程気にならないが、人物写真では肌の色の微妙な異なりが気になる。

コスプレ写真を撮ってデータをレイヤーさんに見せると、色味をもっとオレンジっぽくして欲しいと言われる事が最近多い。二人のレイヤーさんから言われたのだけれど、スマホゲームのカードの色味と同じ感じにして欲しいとの事だった。

なるほどカードを見せて貰うと、確かに暖色だ。そこでホワイトバランスを色温度【K】にして、数値を上げてオレンジ色っぽく変え、撮ったデータを再度レイヤーさんに見せると、OKを頂いた。

さて家に帰って、データをパソコンに取り込み、いつものようにRAW現像開始。ところがアレ?っとおかしな点に気づいた。

カメラの背面液晶画面で見た色よりも、より暖色に振れている。オレンジ色がキツくなっていて、肌の色調も不自然になっていたのだ。

実際にカメラの液晶画面とパソコンの画面を目視で見比べてみると、カメラの液晶画面の方が色が強い。

そこでRAW現像で自然な暖色になるよう、色温度を再度調整した。

見比べていないと、ウッカリ強めのオレンジ色の写真を渡すところだった。と同時に、見せて貰ったカードゲームにあるような理想的な暖色にするには、どのホワイトバランスの設定で撮れば良いのかという課題も出来た。

別のレイヤーさんをスタジオで撮影した時も、肌のオレンジ色が強いことがあった。ストロボ+ソフトボックスを使うとたいていの場合は肌の色がオレンジにぶれているので、家に買ってからRAW現像で修正したりする。しかし今回は普通の肌の色ではなく、全体がオレンジがかっている写真にして欲しいという注文だったので、どの程度のオレンジに変えれば良いのか匙加減が難しくもあった。

僕はRAWモード一本で撮っているので、家に帰ってからRAW現像で色温度を画質を劣化させることなく自由に変えられるが、JPEG撮って出しで撮影している人は気をつけた方が良いだろう。1度カメラの液晶画面と実際にパソコンに取り込んだ時の画像を見比べて、色味の差を確認しておくと良い。