2018びわ湖大花火大会 – 1発撮りでたくさんの花火を1枚の写真に収める方法

びわ湖大花火大会のスターマイン。
びわ湖大花火大会のスターマイン。

びわ湖大花火大会に行ってきた。名称はびわ湖花火大会だと思っていたのだが、Twitterのタグを見ると『大花火』とある。

毎年8月8日に開催されるとのことだが、今年は8月7日。雨天の場合は繰り延べで10日に開催されるとのことだったが見事に晴れてくれた。

どこで撮ろうかと迷っていた。大津まで出掛けて混雑の中で撮ろうか、それとも去年と同じようにガーデンミュージアム比叡で撮ろうか。大津までのJRの交通費がそこそこ高かった記憶があるので、比叡山頂から撮ることにした。どちらにしてもケーブルカー&ロープウェイとガーデンミュージアム比叡の入場料でこっちの方が高くついたかもしれない。

叡山電鉄の出町柳駅で比叡山関連の様々なチケットを売っていて、出町柳駅からガーデンミュージアム比叡までに向かう往復チケットと入場券がセットで2500円で販売されている。

昼のうちはガーデンミュージアム比叡の園内で昼食を撮り、草花を愛でて至福のひとときを過ごす。

園内のレストランでカレーを食べる。
園内のレストランでカレーを食べる。
様々な種類のパンが食べ放題。とても美味しかった。
様々な種類のパンが食べ放題。とても美味しかった。

場所を迷っていたのだが、有り難いことに親切なカップルが少しスペースを開けてくれた。年配のカメラマンにも色々と教わり、この日はいろんな人の親切に触れたのだった。

スターマイン一発撮りの方法

水上スターマインを一発撮り!
水上スターマインを一発撮り!

びわ湖大花火大会の花火は撮りやすい。いい絵が結構簡単に撮れる。それも一発撮りで。あとからPhotoshopで合成する必要がないから楽と言えば楽だ。まぁ他の花火大会の写真も、面倒くさいので合成することはほとんどないが。

先日訪れたみなと神戸海上花火大会だと、合成したくなる写真もある。どうも一発撮りが難しい花火で、うまくいく時と行かない時の落差が激しい。そもそも一発撮りは芸を競い合う貴族の余興のようなもので、別に出来なくても良いのだけれど、出来た時は嬉しいし、撮影が楽しくなる。

ここ数年花火を撮りに出掛けているけれど、今回の花火大会の撮影は一番楽しかった。びわ湖大花火大会のプログラムが素晴らしいというのもあるが、人との触れあいもその理由に挙げられる。

花火大会の楽しみとは何だろう。花火を観る楽しみ、花火を撮る楽しみ、そこに誰かといる楽しみ、大きくこの三つがあるように思われる。観て楽しむ、撮って楽しむ、大切な人と一緒に楽しむ。

一発撮りの花火は合成なんじゃないかという疑惑の目を向けられることもしばしばあるという。それに対する答えは簡単で、1秒くらいに一気に無数の花火が咲く。更に前後にメインの花火を添えるように打ち上がる花火を収めることで、一枚の完成された絵に仕上げる事が出来る。

バルブ撮影モードの長秒露光、すなわちリモートスイッチを押して引っかけてシャッター幕を開けっぱなしにして、ほどよいところで引っかけを外してシャッターを閉じて捉えているだけ。この方法を使うのだが、びわ湖大花火大会の花火プログラムでは、このような一発撮りの花火が簡単に撮れる。他の花火大会だと撮りにくかったり、そもそも絵になりやすい横幅が広い花火が打ち上がらなかったりする花火大会もあるから、絵になりやすい一発撮りが難しいと感じる。

一発撮りが簡単な花火大会もあれば難しい花火大会もある

一秒ほどで一気に夜空を描く花火は一発撮りが簡単だが、これが少しずつ上がっては開く花火だと難しい。ひゅ〜〜〜〜、ぱーーん! ひゅ〜〜〜〜、ぱーーん!といった感じで夜空に大きく上がるが、打ち上げにタイムラグがある花火だ。これに加えて下の方に色とりどりの花火が咲き、更にはシャワーのように白い花火が咲いた時には、特に白の花火は色のある花火よりも白飛びしやすいので、どれくらいシャッター幕を開けていたら良いのか迷うことになるし、1枚の写真に綺麗に収めることが難しい。また細かい花火が重なるようにして咲くと、これもまた重なりすぎて露出オーバーになり白飛びしやすいので難しいところだ。

要は打ち上がった花火の種類が、一発撮りしやすい花火か、そうでないかだけの違いだ。一般客の観る花火と撮影者の観る花火とでは好みの違いも出てくるかも知れないが、やはり一発撮りできる花火は豪勢なので人気が高いのではないだろうか。単発の花火も一般客にとっては綺麗だが、ここ最近インターネットで流行しているフォトジェニックな写真を撮りたい人、一発撮りで豪勢な花火写真が撮りたい撮影者としては物足りない面があるのだろう。

昔は地元の芦屋サマーカーニバルの花火も一発撮りで綺麗に撮れる花火があったのだが、去年撮影に行った時には、あの頃に撮ったようには撮れなかった。花火も演目も毎年少しずつ変わっていくだろうから仕方がない。

2017年芦屋サマーカーニバルの花火。
2017年芦屋サマーカーニバルの花火。

花火を綺麗かつ芸術的に撮る方法

YouTubeで花火大会のシミュレーションをする

これらの花火をタイミング良く撮るためにはどのような練習が必要だろうか。Twitterを見ていたら、YouTubeに上げられている花火の動画でシミュレーションしているという投稿を見つけた。なるほど次からそのシミュレーションを導入することにしよう。なんで今回やらなかったのかといったら、時間的な余裕がなかったし、待ち時間にYouTubeみたら、通信量がすぐにいっぱいになってしまう。最近Twitterに流れてきた、面白い動画をスマホで見て、カラカラ笑いながら気づいたらWi-Fiじゃなくて真顔になってる漫画みたいになることを避けたかった。

その代わり今回は花火大会のプログラムをネットで検索した。するとびわ湖大花火大会の公式ページにプログラムが出てきて、それぞれの花火の演目に時刻が記されていた。最後はスターマインだったので、思い切ってF11からF20に変えたら、いつもと違い、余り白飛びせずにスターマインを捉えることが出来た。

びわ湖大花火大会グランドフィナーレのスターマイン。
びわ湖大花火大会グランドフィナーレのスターマイン。

花火大会の日のロープウェイやケーブルカーは最後までお客さんを運んでくれる

中盤にさしかかり、お孫さんを連れていた老夫婦が、ケーブルカーの最終時間が心配で帰ろうとしていたのを呼び止めている間に、幾つかの一発撮りできる花火が上がって見逃してしまうということもあった。掬星台で撮影した時もそうだが、花火大会のある日は、ロープウェイなどの最終便の時刻が花火大会終了前に表記されているところもある。だが実際には、ロープウェイの会社が上で見れますよというポスターも出している以上、花火大会が終了する前にロープウェイを閉じることはないし、最終便が過ぎても、行列を作っている観光客をほったらかしにしておく事は出来ないので、行列の最後尾が下山できるまでロープウェイを動かす。ただし注意しなければならないのは、必ずロープウェイの行列に並んでおくことだ。

去年よりも満足のいく写真が撮れたように思う。さて来年はどこから撮るか。場所を変えても良いが、山頂で納涼しながら同じ場所で撮り続けて、豪華な花火の撮影や人との交流を楽しむのも良いだろう。既に気持ちは1年後のびわ湖大花火大会に向かっている。