カワセミ撮影におけるISO感度の話から打って変わって、今度はシャッタースピードのお話。鳥を撮るときは超望遠レンズを使うので、手ブレは深刻な問題となる。手ブレしないために三脚を使うなどの対策を施すわけだが、三脚を使っていても手ブレしてしまうシーンもある。
筆者はCanon 1DX mark3をメイン機に使っているが、リモートスイッチの端子部が故障した。カワセミを追って走り回っている際にもリモートスイッチをつけっぱにしてブラブラさせていたためか、端子部が壊れて反応しなくなった。三脚使用時に1/20秒のようなスローシャッターで手ブレしていない写真を撮るためにはリモートスイッチは必須なので、かなり致命的だ。シャッターボタンを押す指の振動すら写真のブレの原因になるからだ。
という事でカメラに備わっているWi-Fi機能を使って、リモートスイッチ代わりにスマホでシャッターを切っていたのだが、今度はこのWi-Fi機能が動作しなくなった。スマホでCanonの通信アプリを立ち上げると、カメラ背面のLANのランプが赤く点灯してしまう。
という事で最後に残された手段、シャッターボタンを指で押して撮るしかなくなってしまったわけだ。「そんな良いカメラ使ってるんだから1年に1回はオーバーホールに出さなアカンで、みんなそうしてるわ」と同じフィールドでカワセミを長年撮っている人はアドバイスしてくれるのだが、確かこの機種のオーバーホールは12万円かそれ以上かかるし、リモートスイッチもWi-Fiもカワセミ撮影以外は使う機会が無いし、Bluetoothの方はまだ生きているみたいだから代替が効く。
余談だが先日某ロケ地でコスプレ撮影していたときに、蚊がたくさん飛んでいて、レンズ交換の際にカメラの中に潜り込んだのか、ファインダーを覗くと何か黒い物が蠢いていた。以前にもファインダーを覗くとどこからか入り込んだ蟻が蠢いていたことがあった。オーバーホールしたら蚊や蟻の死骸が出てくるかもしれない。
そんな小さな故障が続いているCanonのフラッグシップ機であるが、修理に出す暇も金も無いので、何とかスローシャッターでシャッターボタンを押してもブレないか試してみた。何処までブレない写真が撮れる、シャッターボタンを押す撮影方法でもブレずに撮る方法はないか、それぞれ検証していきたい。(全文:2,000字)
今回の撮影で使用した機材
ホビーズ フォトサイトシリーズ Kingfisher(キングフィッシャー)2