LED蛍光灯を用いて幻想的な写真を撮る方法

幻想的な写真を撮る。

ハコアム大阪3階にあるサイバースペースは、出来た頃はスペースの中央に立方体の黒い柱が置かれていて、その天辺に埋め込まれたLEDライトの色が変えられる仕様だった。エヴァンゲリオンの碇ゲンドウや葛城ミサトが肘を突いて口元に手を添えているポーズで撮れば様になりそうな場所だった。というのもカメラの設定によってはLEDライトの下からの光が見込めてシーンの再現にピッタリかと思われたからだ。しかしこのスペースでエヴァ関連のコスプレを撮る事はついぞなかった。

思えば新劇場版第3作のヱヴァQが公開されてから、最終作のシンエヴァに至までの約8年間、果たしてエヴァのコスプレをスタジオやイベントで見かけたことがあっただろうか。シンエヴァに至りようやくここ最近1,2年エヴァのコスプレをたくさん拝めるようになったが、第3部と最終作のブランクの間は、まるで凪のようにエヴァ関連のコスプレを見かけることはなかった。

このスペースも改装で立方体の黒い柱は取り払われ、代わりに色の変えられるLED蛍光灯が何本も壁に貼り付いた。「やっぱりここ難しいですよね」という感想がこの日のレイヤーさんから諦めの微笑と共にもれた。LEDライトを様々なカメラの設定で試し撮りしてみたのだが、LED単体で撮ればなかなか雰囲気のある写真が撮れるものの、そこに人物を入れて撮るとなると、また事情が異なってくる。

さてさてこれからがカメラマンの知恵の絞りどころ。どうしたものかと試行錯誤しながら撮影し、今回の作例に至った。その模様を綴っていきたい。(全文:3,100字)

今回の撮影で使用したカメラ