野外でレフ板を当ててモデルの顔を美しく際立たせよう

レフ板を斜め下から当てて撮影。顔が美しく映える。
レフ板を斜め下から当てて撮影。顔が美しく映える。

自分の撮った作例もなしに写真の撮り方を語っても説得力が無いので、極力作例を載せるようにしている。こういう方法で撮るとどのような写真に仕上がるか、例えば今回は正午の順光や春の午後3時を過ぎた頃にレフ板を(白であれ銀であれ)斜め下から当てると、どのようにモデルの顔が美しく写るかという事を実際に体感してもらうには、自分の撮った作例を上げるのが百聞は一見にしかずで最も確実だろう。

ただ筆者の方針は、モデルの肖像権をなるべく尊重して、コスプレイヤー自身がレタッチした写真を使うという形なので、一部データが抜けている場合もあるが、その点は手元にある元データと比較しながら解説で補っていきたい。

今年の2月頃から、野外で逆光ばかりで撮る姿勢を改め、順光での撮影も取り入れようとあれこれやっているのだけれど、やはり順光撮影には、逆光で撮るときとは違う難しさがある。

逆光撮影の難しさは、太陽光がレンズに向かってくることによるピントの合わせづらさ、AFの場合は迷ったり合焦しなかったりする。

またカメラ初心者は顔が暗くなってしまうという事が懸念になるようだが、この点は露出補正を顔が明るくなるようプラスに働かせるか、マニュアル撮影なら、顔が明るくなる設定にすれば良い。

そうすると今度は背景が白く飛んでしまう場合もあるが、逆光撮影とはそういうものだと割り切る必要がある。どうしても背景が明るくなるのが嫌な場合は、カメラの露出(明るさ)を背景に合わせて、ストロボをモデルに当てる日中シンクロで撮るか、レフ板でモデルを明るく照らすしかない。

夕暮れ時なら、逆光で撮っても背景は飛ばなかった気がするが、その辺りはまた過去のデータを発掘して次の機会に。

順光撮影とレフ板の作例

順光撮影。桜が頭上を覆ういつもの公園のコンクリート歩道で、太陽が頭上にある日中に半順光で撮ってみたが、やはり顔半分に強い影が出るという事で中断。

桜が顔の位置に来る場所で12時半前後に撮影。順光で撮影。カメラバッグにロールレフを立てかけて、斜め下から光を当てる。白レフだったか銀レフだったか、データをざっと確認してみたが、顔に太陽光が当たっているのもあれば影に入っているのもあり、判別しづらい。キャッチライトを見る限りでは銀レフの色に見える。

順光で撮影。レフ板は斜め下から。
順光で撮影。レフ板は斜め下から。

やはり順光なので、肌が固いイメージで撮れている。或いは斜め下から当てている銀レフの効果だろうか。どちらにしても順光になる場所で撮ったので固いイメージの写真となっている。それはそれで被写体に魔術的な力強さが出てくるので良い。

場所を変えて、午後3時半頃に撮影。この頃になると太陽光も強くは無く、順光にならない。桜に囲まれる場所で撮影した。

ここの公園での撮影スポット。桜に囲まれてモデルも美しく映える。
ここの公園での撮影スポット。桜に囲まれてモデルも美しく映える。
同じ場所での横構図。レタッチで色味は変わっている。
同じ場所での横構図。レタッチで色味は変わっている。

こちらもカメラバッグにロールレフを立てかけて、斜め下から光を起こしている。良い感じのキャッチライトが入っている。長方形のロールレフなのに、丸っぽいキャッチライトに見えるのは、銀レフで光が強く反射している部分が強調されるからだろうか。下から適度の光をレフ板で当てるとモデルの顔が映えるのは、スタジオ撮影の効果と同じようだ。