ライブステージ風のスタジオで、本物のライブのような臨場感を出すためのライティング技法

本物のライブのような臨場感を出すには?

コスプレアミューズメントスタジオのハコスタジアム大阪は、大阪メトロ御堂筋線「大国町駅」を降りて徒歩1分という立地に優れたビルに入っている。以前は系列店のコセットが西の秋葉原といわれる日本橋オタロードにあったのだが、あちらの方はカートやバッグなどの荷物を引き連れると体感的に駅から徒歩10分から15分ほどかかる為か、いつ行ってもあまり人が入っていなかったように思う。立地的にはオタクの街のど真ん中で親和性は高いからシナジー効果が見込めそうなはずなのだが、程なくして閉館となった。やや手狭だったがワンフロアで、人が入らないものだから空いていて快適に撮影できた。

ハコアム大阪の方はというと今年で10周年を迎え、コスプレイヤー達の間で当時流行したアニメなどを彷彿とさせる写真や歴代の会員カードなどがフロアやビルの階段などに飾られていた。余りしっかりとは見ていないのでここ10年のコスプレの歴史がその展示写真に反映されているかどうかはスタジオに行って確認して貰いたいところだが、懐かしい気分に浸れることは間違いないだろう。

そのビルの3階がハコアムの一番下のフロアとなる。幾度か改装を重ねたが、今ではウマ娘のコスプレ用のゲートが置いてあったり、サイバーチックな黒い空間にグレードアップしていたりする空間もあれば、教室やエスカレーターなど当時と変わらずその姿を留めているスペースもある。

教室の奥にライブステージが出来たときは、これでようやくライブ写真が撮れると期待していたのだが、いざ撮るとなると、なかなかに難しい。

元々この場所は初音ミクのコスプレなどが似合いそうな、壁の色を変えることが出来る白い宇宙船の内部のような空間だった。何を言っているのか良く分からないかもしれないが、撮るときもここでどう撮って良いのか迷うような造形で、ライブステージに改装されて良かったと思ったほど。かつては奥の黒いサイバースペースに通り抜けすることができ、フロア内を一周できたのだが、キラキラしたホログラムの壁に遮られることとなった。

今回はこのライブステージのスペースで、本物のライブのように臨場感溢れるコスプレ写真を撮る方法を、撮影時の試行錯誤を思い出しながら綴っていきたい。(全文:4,700字)

今回の撮影で使用したカラーフィルター