念願のマシュ・キリエライトの撮影。といっても以前1度撮影したことがある。あの時は確か撮影が楽しみすぎて一睡も出来なかった事による疲労から、必要なこと以外は一切会話が出てこなかった撮影だったのだが、撮影自体は通常通りに捗った。睡眠は大切だと思い知らされた日。これが風景写真の撮影なら、相手が何も喋らない景色なので徹夜しててもしんどいなぁくらいでコミュニケーションも取る必要がないから何ら支障は来さないのだが、相手がいる撮影となると、撮影技術の他にコミュニケーションを取って、畏まらずにより砕けた言い方をするなら楽しくお喋りしながら撮影するということも重要なので、やはり眠れないときは仮眠でも良いからきちんと睡眠を取るに限る。
私事だが最近親の病状が少し悪くなって毎日の介護で体がバキバキなので、45℃の熱い風呂に毎日入って体を癒やしているのだが、熱い風呂に入った後に布団に入ると自然と体が眠たくなってくる。年を取ると熱い風呂に入ってそのまま亡くなるといったケースも多発しているようなので、この方法が健康に良いのかどうかは分からないが、温泉などに行ったときはだいたい熱い風呂なので、まだ若くもあるし大丈夫だろうと、熱い風呂に入るのが習慣になってしまった。これまでは家の風呂では41℃のぬるま湯だったので、これは新しい発見だった。
この日は電車の中ではうつらうつらしていたが、撮影中はすっかり目が冴えていた。FGO五人合わせで、カメラマンは二人。前回HUNTER×HUNTER合わせの撮影の時にご一緒した方だ。
一人到着が遅れていたので、二組に分かれて撮っていこうという事になり、青空を背景に撮りたいねという話になって、それも超広角で撮りたいという話だったので、挑戦していった。場所は名村造船跡地、背景には色々と建造物があるがこれはもうどうしようもない。超広角で写せば全部写る。
実際には電線と古いタイプの電灯が写り込んでいたのだが、レイヤーさんが綺麗に消してくれた。
さて超広角レンズ。Canon EF11-24mm F4L USM。F1.4の単焦点レンズを付けていると解放F値1.4で撮りたくなる衝動と同じで、超広角のワイド端11mmで撮りたい衝動に駆られる。問題は超広角特有の歪みだが、今日届いたキヤノンフォトサークルに掲載されているポートレート系プロカメラマンの写真を見たら、夜景を背景にした超広角レンズの写真で中央の女性の全身像が長く伸びていても全然気にしていない感じだったので、まぁそれほど気にする必要もないかとも思われたが、コスプレ写真で余り人物、特に顔の部分を長く歪んで写してしまうと余り好まれないかなということで、なるべく人物が中央に来るように構図を誘導した。
もう一つ注意したのは、ローアングルで撮ること。足が長く見える。超広角レンズだから縦で撮れば更に足が長く見える。どれくらいローアングルで撮れば良いか迷ったが、床にマンフロットのショルダーバッグをアジの開きのように開いてその上に寝そべって撮った。怠けてしゃがんで撮っているだけではダメ、これくらい下からでないとダイナミックな写真にならないのではないかと思ったからだ。
レイヤーさんがTwitterに上げてくれた写真は13mm、11mm、11mm、11mmと、なんだ結局11mmのワイド端で撮ってる写真が多いじゃないかという結果だった。11mmの超広角が活かせた形で撮影者としても嬉しい限り。
キャラクター的にも戦う少女で盾もかなり大きい。標準レンズだと入りきらなかったり構図が決まりにくいので、超広角から広角領域で撮るのが、カッコ良くていいのではないか。歪みが少なく撮れる単焦点レンズ55mmや85mmだと綺麗には撮れるがどうも動きが出しにくいから、広角で動きを付けたいところだ。戦う少女と超広角表現は相性が良い。