カメラの買い替えはいつ頃がベスト?

最新のプロフェッショナル機は70万円するので、そう易々とは買い替えられない。
最新のプロフェッショナル機は70万円するので、そう易々とは買い替えられない。

先日コスプレ撮影に赴いた際に、ふと親しい女の子とカメラの話になり、「ユージは5D mark4は買わないの?」と訊かれた。そういえばコスプレ撮影を始めてから、ここ3,4年でカメラ関連の支出に400万円は費やしており、事ある度にレンズを買ったりカメラを買ったりストロボソフトボックス回りを一気に充実させたりしていたので、すっかり機材厨と思われていたのかも知れない。

答えはNO。買わない。なぜから1DXと5DsRの二台を所有しているから買う意味がない。1DXは連写性能に優れているし、程よい画素数で高感度にも強く、家に帰った後のパソコンでの編集のサクサクと出来、データの取り扱いが楽だ。5DsRは5060万画素と超高画素で、三脚を使って風景写真を撮るのに最適だ。これら2つのカメラを所有しているので、5D Mark4が入り込む余地はない。コスプレを撮る時は1DXを持って行く事が多いし、風景写真を撮る時は5DsRをメインにしている。買った所で出番がないので宝の持ち腐れだろう。

「2つの違いは何なの?」と訊かれ、1DXはプロフェッショナル機で連写性能に優れていて、スポーツや報道写真用。5DsRは超高画素機で、連写性能は劣るけれどポートレートや風景写真に使える、加えて高画素なので、コマーシャルフォトを専門にしているプロカメラマンの需要もあるらしい。同じ程度の画素数だがワンランク上の数百万円するデジタル中判カメラを買うよりもコストパフォーマンスに優れているから、というような説明をしたと思う。

もし僕が機材厨でお金持ちなら、5Dmark4を買っていただろう。もしくは1DXmark2も併せて買っていただろう。しかし僕はお金持ちではないし、どちらかというと節約志向の持ち主だ。無駄な物事には一切お金を払わないを信条としている。

カメラを買い替える時期はいつかということがいつも頭の中にある。1DXの方は既にシャッター数が27万ショットを超え、あと1,2年、同じペースで撮り続けていれば、キヤノン公称のシャッター耐用数40万ショットに到達する。5Dmark3よりも1DXを選んだ理由は、シャッター耐用数を基準にした場合のコストパフォーマンスの高さからだ。それが見事に功を奏した。またプロフェッショナル機は、スペック表からだけは見えない優れた性能があるとも言われている。

プロフェッショナル機やハイアマチュア用フルサイズ機は、だいたいどの機種も4年に一度リニューアルされる。1DXは連写性能に卓越したその用途から4年に一度開催されるオリンピック・イヤーにリニューアルされ、5D系はそれに続いてリニューアルされる傾向にある。

4年に一度、アマチュアカメラマンが70万円、30万円する高級カメラを買い替える必要があるだろうか。機材好きでお金持ちならそれもアリだろう。趣味とはそういう物だからだ。しかし僕はお金持ちではないので、8年に一度の買い換えで良いんじゃないだろうかと思ってしまう。

4年の間に、カメラの性能はどれほど向上しているだろう。15年以上前の画素数が1000万画素にも満たなかった時代ならいざ知らず、最近のデジタル一眼レフカメラは完成されている。ことに1DXは、フルサイズ機における適度な画素数とその連写性能、バッテリーの持ちの良さから、デジタル一眼レフカメラの完成形と称賛されている。

実際に1DX Mark2のスペックを見て、画素数が増えたり、GPS機能が搭載されたりしたが、微々たる進化にしか思われない。画像エンジンも1世代新しくなった程度だ。4K動画が搭載されているといっても、今のハイスペックパソコンでも動画編集がもたつきそうだし、扱いが難しそうだ。ユーザビリティや数値上での細かい性能面では前機種からの向上が見られるが、果たしてカメラから紡ぎ出される写真にどれほどの違いがあるのかというと、疑問を抱かざるを得ない。

Canon EOS-1D X MarkⅡのスペックを見た率直な感想

持っていない人が新規で購入するなら最善の選択だろうが、既に1DXを所有している者からすると、余り大きな魅力を感じられない。それならあと4年待って、ゆっくりとお金を貯め、2世代分進化したフラッグシップ機を狙うだろう。

僕はかなりハードな撮影スケジュールで撮る枚数も多いので、4年も待たずに27万ショット撮影したが、風景写真やポートレート撮影なら、撮影枚数も、もっと余裕が持てるはずだ。1DX系のプロフェッショナル機なら、8年くらいは余裕で持つのではないだろうか。