etoile studio

初心者はどのカメラを買うべき? – カメラ初心者のデジタル一眼カメラの選び方

35mm | F11 | 1/50s | ISO100 | landscape
35mm | F11 | 1/50s | ISO100 | landscape

時々コスプレイヤーさんから、カメラを購入したいのだけれど、どんなカメラがオススメですかと聞かれる事がある。以前にも何度か記事にしてきたが、これからカメラを購入しようとしている人に向けて、改めて考察していきたい。

カメラを購入する目的を明確にする

何のためにカメラを購入するのか、撮影頻度はどれくらいか、趣味か実用か仕事か、写真にどこまでのクオリティを求めるのか、という点を頭の中で明確にしておく。メモやパソコンのノート機能に書き出しても良い。

例えば風景を撮りたいのか、ポートレートを撮りたいのか、コスプレ写真を撮りたいのか。

コスプレ写真でも、野外での自然光をメインにしたロケ地で撮りたいのか、スタジオで撮りたいのか、などが考えられる。コスプレの話が出たので、コスプレ写真を例に少し掘り下げてみよう。
コスプレ撮影にしても様々な形態がある。たとえばコミケやTFTなどのコスプレイベントで、コスプレイヤーの前に出来た行列に並んで、もしくは囲みでコスプレ写真を撮影する場合。カメラは何でもいいのではないだろうか。スマホでもコンデジでもデジタル一眼カメラでも。写真のクオリティ度外視でとりあえず撮ってみたいというなら、何でも良い。屋内のイベントなら暗さを克服するためにストロボ一灯持ってきて、小型のディヒューザーを噛ましたオフストロボで撮れば綺麗に撮れないこともない。背景がもう一つだけれど。

気合いの入ったカメラマンなどはこのような撮影環境の悪いイベントでも、小型のディフューザーもしくはそれよりもやや大きめのソフトボックスだろうか、それらを用いて、場合によっては仲間のカメラマンに補助を恃んで、スタジオで多灯ストロボで撮影したかのような綺麗な写真を撮る人もいる。しかしそれはある程度まで道を究めた人の貴族的な嗜み・剣豪でいうところの腕試しなので、初めてのコスプレイベントを楽しみたい程度ならば、カメラにお金を掛ける必要はない。この手のイベントではコスプレイヤー側は撮った写真を送ってくれと強要しないし、画質が悪かろうが構図が悪かろうが誰も文句は言わない。

しかしどのカメラを買えば良いかと相談してくるコスプレイヤーは、自身もカメラマンが撮るような写真を撮りたいと希望している人が多いだろうから、どのレベルのカメラを薦めるべきか迷うことになる。

そこでコスプレ以外で写真を撮る気があるかどうかで回答も変わってくる。コスプレ撮影というのは通常の撮影とは異なり、様々なスキルを要する。他のジャンルの撮影でも技術は要するだろうが、コスプレ撮影に関してはクリエイティブで尖ったスキルが要求される事が多々ある。ストロボでテニスボールを作って欲しい、水の飛沫がキラキラと輝く写真を撮って欲しい、動きのある写真を撮って欲しい、背景の壁一面を緑色にして欲しい、窓がなく自然光が一切入らないスタジオで夕暮れ時のようなイメージで撮って欲しい、このイラストと瓜二つの構図で撮って欲しい、などなど。数え上げれば切りがないが、撮り始めて間もない時期のカメラマンでもこれらのことを要求される事がある。実際筆者がそうだったのだから。そしてスキルがあれば実際にそのような写真が撮れてしまう。

これがポートレート撮影なら、野外でせいぜい背景を暈かすとか、光を読んで撮るとか、背景のあれやこれやを入れて撮るとか、煽りで撮るとかくらいだろう。もしくは定番の夕焼けの時間帯に日中ストロボでモデルと海と空のグラデーションを撮るとか、雨の日にストロボを後ろから炊いて光の粒を演出するといったことくらいだろう。ストロボでテニスボールを作ってくれなんてことは要求されない。

コスプレ撮影という分野で、これだけ要求されるスキルがバラエティに富んでいるのは、戦後70年以上戦争がなかった、世界でも異例な平和な島国で独自の進化を遂げてきた漫画やアニメやゲームが、戦後ようやく実現した反動的なまでの表現の自由に守られながら内省的でやりどころのないエネルギーを創作の意欲に変え、創造力に富んだ世界観を構築していったからではないだろうか。故に漫画やアニメやゲームは日本が世界に誇る地位を確立した。

評論家の中にはファインアートの優位性を強調してアニメや漫画などをその程度のものと小馬鹿にする人もいるが、雇い主が王侯貴族やブルジョワから一般大衆に変わっただけで、新しい時代について行けない、古い物や価値観が一等偉いと考えているような権威を愛する権威主義者なだけだろう。日本のアニメや漫画文化からファインアートが生まれるという逆流も目の当たりにすると、この手の評論家の一辺倒な権威主義の狭隘さが窺える。

カメラ側としても、アニメや漫画の作品の世界観を再現するために多灯ストロボを用いたり、ロケ地やスタジオにこだわったり、フォトショップで加工したり、様々な撮影機材を用いて、コスプレイヤーが求める写真を撮影していく。特にストロボに関してはスタジオでのコスプレ撮影では必須の感がある。ストロボだけではない。女性の肌を綺麗に写すためにはソフトボックスやアンブレラなど、ストロボの強い光を和らげるディヒューザーが必要となる。特にコスプレ写真は、自然光で撮影した影のかかった写真よりも、顔が陶磁器のように白いツルッとした写真が好まれる傾向にある。そのような写真を実現するためには、現場でのソフトボックスやアンブレラを用いたストロボ撮影と、パソコンでの後処理による合わせ技でよりクオリティの高い肌の質感を持つ写真を実現することが出来る。もちろんフォトショップを用いなくても、現場での撮影で陶磁器のようなツルッとした顔で撮る事は出来るが、そのような写真を実現するためには、カメラマン側のスキルだけではなく、コスプレイヤー側のメイク力も試されることになる。

しかしもちろん、そこまでのスキルを用いなくても、ポートレートを撮影する時と同じような感覚で撮影されるコスプレ写真もある。雰囲気写真などはその代表的な例で、特に女性カメラマンの感性はコスプレの雰囲気写真を撮るのがうまい。野外撮影ならばストロボもソフトボックスもアンブレラも基本必要なく、自然光のみで撮影することが出来る。構図力と良くボケるレンズがあれば完璧だろう。

これらのことを踏まえて、どのようなカメラがオススメかという事を考えた場合、デジタル一眼カメラは一番安いエントリー機でも5万円と高額なので、これからカメラを始めようとしている人の撮影の本気度による所が大きい。

コスプレだけなのか、コスプレだけでなく風景やスポーツなども撮りたいのか。撮りたい物によってカメラの機種も変わる。またどれくらいの画質のクオリティを求めているかによってもオススメできるカメラは異なるし、購入者自身の経済力によっても変わってくる。これらを複合的に勘案して、その人に合ったカメラを薦めることになる。こういう言い方をすると誤解されてしまいそうだが、身の丈に合ったカメラではない。たまに高級なカメラやレンズを使っている人に対して身の丈に合わないカメラやレンズを使っているなどと揶揄する輩がいるが、そのような写真ではなくマウントを取りたいだけの嫉妬深い役立たずに耳を傾ける必要はない。外野の野次を気にすることなく、要は自分が求めている写真が撮れるカメラを選ぶことが重要だ。

そこでコスプレ撮影に最適なカメラを考察していくのと同時進行で、他のジャンルの撮影にも最適なカメラを探っていきたい。

画質最優先ならフルサイズ一択

写真の画質を優先するなら30万円前後のフルサイズ機が良い。フルサイズに10万円から20万円のズームレンズや単焦点レンズを着ければ、あなたも明日からプロカメラマンと同じ画質の写真を撮る事が出来る。つまりプロカメラマンに依頼すれば半日で1万円から4万円の撮影料がかかるところ、一度高性能なカメラとレンズの2つを買い揃えれば、それに1000円から15,000円のレフ板・ローフレフを加えれば、プロカメラマンに依頼する分の報酬を節約することが出来る。

これらのカメラやレンズを使って家族写真を自分で撮れば、プロカメラマンのようなクオリティの写真を実質タダで手に入れることが出来る。ハイクオリティの写真をお金を出して撮って貰うのではなく、自分で撮るという考え方だ。もちろんベテランプロカメラマンの撮影したようなクオリティの高い写真を撮るためには経験やスキルが必要だが、F値、シャッタースピード、ISO感度の3つをマニュアルモードで操り、光を読んで光の向きによって被写体の映り方を操ることが出来れば簡単にプロカメラマンと同じレベルの写真が撮れるだろう。

安いのを買ってあとで買い換えるなら、初めから高いのを買った方が節約になる

コスプレ撮影となると月2,3回、多い人では月8回から10回とのめり込む人も多い。となるとカメラの堅牢性の問題も生じてくる。高級なカメラはそれだけ堅牢性も優れているだけでなく防塵防滴も施されているから壊れにくい。高いカメラを買っておけば長い目で見た場合、壊れやすいカメラを購入した時よりも安く付く可能性が高い。どうもエントリー機は壊れたという話をTwitterでよく目の当たりにする。

また、画質にこだわりのある人が、とりあえずという感じでエントリー機やキットレンズなどを購入した場合、それらの機材が叩き出す写真の画質に満足できなくて、中級機に乗り換え、それにも満足できなくなり結局は高級機に乗り換えるといった流れが考えられる。お金持ちならいくらカメラやレンズを買っても困らないだろうが、若い人や余りお金に余裕がない人で画質にこだわる人がこのような買い方をすると、最終的に高く付くことになり、財布を逼迫させる。レンズにしてもカメラにしても中古で売ると半値くらいにしかならないのではないだろうか。初めから高級機を買っておけば、結果的に買い換えの分を節約できるだけでなく、そのお金で高級レンズが更に1本買えた可能性だってある。

フルサイズ機の他の利点は高感度で撮影した際にノイズが少ない点だろう。センサーサイズが大きくて余裕があるのでISO感度を上げてもAPS-C機と比べてノイズが少ない。

昔地下アイドル界隈のライブ写真を頻繁に撮影していたのだが、ライブハウスというのは暗い。暗いから安いカメラだとISO感度を上げた時にノイズが出やすい。知り合いの男性がAPS-C機を使っていたが、程なくして最新のフルサイズ機に乗り換えていた。そうしたら今まで撮影していたのとは見違えるくらいの綺麗なライブ写真を撮っていた。その男性は今ではマニアックなカメラやレンズなどにも手を出し、すっかり写真に填まっている様子だった。

そんなに頻繁に撮らない、写真活動継続に自信がないならエントリー機

撮影の本気度が低いなら、一番安いエントリー機で良いのではないだろうか。しかし筆者自身はエントリー機を使ったことがなく、写真撮影に関しても意欲が高いので、オススメする気分にはなれない。つまりメリットを書きづらいのだが、エントリー機にはエントリー機のメリットがあるのも確かだから探ってみよう。

2018年現在、各社が販売しているデジタル一眼カメラのエントリー機はAPS-Cという規格になる。これはセンサーサイズの大きさで、フルサイズよりも一回り小さい。フルサイズに比べると画質が見劣りする。また高感度撮影でノイズが出やすい。あとは中高級機と比べると、使いづらさもある。これは実際に店頭で触ってみて実感したことだが、ファインダーが小さかったし、ボタンが使いづらかった。

一方で、明るい野外ならISO感度100で撮ることが多いから、高感度撮影のデメリットに関しては目をつむれる。スタジオ撮影でもストロボとソフトボックス・アンブレラを使う撮影なら、ISO感度100で明るい写真が撮れるので、問題ない。

つまり自然光や環境光などで、ISO感度を上げて撮らなければならないシーンでなければ、APS-C機のノイズに関しては気にする必要はおそらくない。加えて、価格が安い。カメラだけではなく、APS-C機専用のレンズもフルサイズ機に対応したレンズよりも安い。お財布に優しい。

ただ価格は安いとはいっても、カメラ本体だけで5万円はするし、愛機でもあるから落としたり故障したりすればショックは大きい。修理費もかかる。その点は留意しておきたい。

画質にこだわる一眼カメラ初心者でも、いざフルサイズ機を買ってみたののの、当初の撮影目的が何らかの理由で実現しなかったり、買ってはみたものの何を撮れば良いのか分からないといったことが生じる可能性もある。購入前は意欲があったが購入後は意欲がなくなってしまったという事態が生じることだってあり得る。買う前にいろいろ想像を膨らませていた時が一番楽しく、買ったあとに意欲が減退する。よくあることだ。

そういうシチュエーションに陥りそうだと思ったら、今一度撮影目的と自分自身の意欲、撮りたい被写体を吟味する。本当にそれが撮りたいのか、それを撮るために時間や労力や交通費を惜しまないか。これからカメラを始める初心者がこのような風に考えるのは難しいかも知れないが、とりあえずシミュレーションしてみる。それで行けそうなら、フルサイズ機。そんなに自信がないけれどカメラはどうしても欲しいというなら、エントリー機を選ぶ。

カメラをはじめたての頃というのは、何をどう撮って良いのか分からないものだ。F値もシャッタースピードもISO感度の関係もよく分からない、構図もよく分からない、被写体もどれを撮れば良いのか分からない。それならまずはエントリー機を買ってみて、撮影現場に赴いて鍛練を重ねていけば良いのではないだろうか。何事も継続は力なりだ。やはり初心者だと上手く撮れないこともあるだろうから、練習用のカメラとしてエントリー機を使ってバンバン撮れば、1シャッター辺りのコストパフォーマンスも良い。写真活動を通じて腕が上がってくれば、アレも撮りたいこれも撮りたい、もっと綺麗な写真が撮りたい、画質にこだわりたいという強い思いも出てくる。そこで一気にフルサイズ機に乗り換える。明確な目的があればコツコツと貯金も出来る。資金を貯めて購入する。

目的が曖昧ならカメラを買わないという選択肢もある。今現在はスマホでも十分綺麗に撮れる。これといって特に撮りたいという被写体がないのなら、しばらく待ってみるのも良いかもしれない。またコスプレ撮影で自分たちで撮り合いしている写真に満足できなくてカメラを買い換えたいというのなら、Twitterやコスプレイヤーズアーカイブなどでそれなりの腕と機材のあるカメラマンを募集した方が良い。若い頃は他の事にお金を使いたい時分でもあるし、青春という多感で貴重な時間は年を取ると戻ってこない。若いからこそ楽しめることもある。

高性能カメラは撮影意欲を高める

しかしこのような考え方は、所詮頭の中でシミュレートした尖った理想論に過ぎるかもしれない。初めからフルサイズ機を買えば、素晴らしい画質を誇る写真を撮影することが出来る。目の前にある風景を綺麗に撮れることが写真を撮る楽しさに繋がり、その楽しさでドーパミンが放出されて、次への撮影意欲に繫がる。高級機の使用はそのまま幸福感へと繫がる。

それに同じシャッターチャンスは二度とは訪れない。生まれてくる赤ん坊の写真を撮りたいという時、カメラがなければ機会を逃してしまう。機会損失という考え方もカメラ選びの際には頭の中に留めておきたい。

APS-C機の利点は疑似望遠効果

エントリー機だけでなく中級機でもAPS-C規格のカメラはある。もしオートーレースの写真や野鳥の写真、また遠くにある飛行機や電車などを棒連レンズで撮りたいという人は、APS-C機がオススメだ。疑似望遠効果を活用できるからだ。

APS-C機はフルサイズよりも一回り小さいセンサーを積んでいる為に、同じレンズで撮影した場合、例えば200mmの望遠レンズで撮影した場合に、フルサイズで撮った写真とAPS-C機で撮った写真を比べると、フルサイズで撮った写真よりもAPS-C機で撮った写真は狭く写ってしまう。

しかし仮に2つの規格のカメラの画素数が同じ場合、フルサイズ機で撮った写真をAPS-C機で撮った写真の写っている範囲と同じになるようにトリミングすると、APS-C機で撮った写真よりも写真のサイズが小さくなる。同じ範囲を撮る場合には、APSーC機で撮った写真の方が、サイズが大きくなる

これがAPS-C機の疑似望遠効果と呼ばれているもので、価格の安さと並ぶAPS-C機の最大のメリットとなる。画素数が同じカメラなら、フルサイズで撮るよりも、APS-Cで撮った方が、大きく写る。遠くの被写体を撮る時に最適だ。フルサイズでオートレースや遠くを飛んでいる飛行機、新幹線などを撮影していると、APS-C機で撮ればもっと引き寄せて撮る事が出来たのになぁと悔やむことがある。特に月を撮影する場合などは、どれだけ望遠でも大きく撮れないもどかしさがあるので、APS-C機を使えば、より大きく撮る事が出来る。

レンズを超望遠レンズに変えれば良いのではないかと思われるかも知れないが、超望遠レンズは高価だ。焦点距離が長くなればなるほど高くなる。また開放F値が小さくなればなるほど、つまり暗い場所でも明るく撮れるようなレンズであればあるほど価格が跳ね上がる。これらの経済的問題を解決してくれるのが、APS-C機だ。

例えば望遠レンズ200mm F2.8のレンズをAPS-C機に着ければ、フルサイズ換算で1.5倍の300mmになる(キヤノン機の場合は1.6倍なので320mm)。キヤノンの場合、200mm F2.8のレンズは10万円で購入できるが、300mm F2.8のレンズは60万円する。APS-C機ならば、300mmの焦点距離で撮りたい写真がある場合、差額の50万円を節約できる。

超望遠レンズとなると、手ブレしないためにシャッタースピードも速くしないといけないので、野外でも明るいF値でないとISO感度を上げることになる。当然ISO感度を高く設定すれば、画質に影響する。レンズは開放F値が小さくて明るい物に越したことはない。APS-Cならば、F値の小さい高い望遠レンズを買わなくても、同じ開放F値の安いレンズで代用できる。望遠レンズで撮る被写体が多いカメラマンの場合はメリットしかない。

風景写真をメインに撮りたい人はどのカメラがオススメ?

筆者自身はコンデジからフルサイズに乗り換えて、それ以降はフルサイズでしか撮影したことがないので、果たしてフルサイズよりも画質の面で見劣りするAPS-Cは実際どうなんだろう、風景写真ならよりクリアにシャープに階調性豊かに撮りたいだろうからやはりフルサイズの方が良いのではないかという気持ちもある。カカクコムで気になるカメラを検索して、そのカメラで撮影した風景写真の作例を等倍表示で鑑賞して決めていくのがよいのではないだろうか。

ハッキリ言えるのは、17年前の3万円の富士フィルムのコンパクトデジカメで風景を撮るなら、デジタル一眼カメラに乗り換えた方が良いという事だ。画質が断然異なる。これはスマホのカメラにも当てはまるかも知れない。スマホ、例えば筆者が使用しているiPhone7 plusで撮った写真はiPhoneやiPadProで見れば綺麗だが、パソコンの24インチや27インチ大画面で見ると、粗が目立って大雑把な絵画のような描写になる。それに満足できないならデジタル一眼カメラに乗り換えると良い。

コストパフォーマンスを優先させればAPS-Cがベターではある。以前撮影現場でご一緒した若いカメラマンが、彼方此方のフォトジェニックな場所に風景写真を撮りに行っているのだけれど、今使っているカメラがAPS-Cで、いつ頃フルサイズに乗り換えたら良いだろうかと軽く相談を持ちかけられたことがあった。その現場はビル内での夜景の撮影だったが、どのようなカメラであっても三脚があれば綺麗な夜景を撮影できる。改めてAPS-Cとフルサイズの違いは何だろうかと考えてみたが、撮れる幅がフルサイズより狭くても広角レンズを使えばフレーム内に収まるし、ISO感度100で撮るから違いはないのではないだろうか。方々に出掛けるなら、小さいし荷物にもならない。

しかし本音を言うと、このようなフォトジェニックな写真を撮影している有名なアマチュアカメラマンたちは、フルサイズ機を使っている。やはりそれだけ写真に対するこだわりが強いのだろうから、逡巡しているなら、フルサイズの方が良い。彼方此方出掛けるという事はそれだけ交通費もかかるより綺麗な写真を残しておきたいなら、悔いが残らないように初めからフルサイズ機で撮った方が良い。

フォトジェニックな風景写真は絞って撮ることが多い。F値をF9からF11まで上げて、前景から遠景まで写真の隅々までピントが合っているように見えるパンフォーカスで撮るならF22の設定にして撮るが、やはり絞って撮った時の回折現象の影響が考慮される。APS-Cは一般的にF9以上絞って撮ると回折現象の影響が写真に現れ、フルサイズだとF11以上で同じく影響が出てくると言われている。

一方で、絞って撮るという事は、どのようなレンズであっても描写性能が引き出される。開放で撮ると収差などが出て描写の欠陥が生じるが、絞って撮ることでそれら収差が解消され、レンズの持つ解像力が引き出される。

レンズも重要

デジタル一眼カメラはカメラ本体だけでは撮れない。レンズを購入する必要がある。エントリー機ならキットレンズがセットになった製品が売り出されている。カメラ初心者でも広角から望遠まで幅広いレンズで写真を撮る楽しみを体験することが出来る。徹底的にコストパフォーマンスにこだわる。エントリー機を購入するメリットと言える。

一方でフルサイズ機のような高いカメラに安いキットレンズを着けていたら意味がないという意見もしばしば聞かれる。本体が高かったためにレンズを買う余裕がなかったというケースだろうか。しかし実感としては、初代Canon 5Dのフルサイズ機に、4万円の純正の50mm単焦点レンズを着けて撮影したら綺麗な写真が撮れた。シグマの名玉と誉れ高い70−300mmの2万円のズームレンズを1DXに付けて撮影したらとても綺麗な写真が撮れた。キットレンズでは試したことがない。フルサイズ機+キットレンズで試したことがある人はTwitterで報告して欲しい。

逆に、エントリー機にLレンズのような高級レンズを着けて撮影したらどうか。どうもレンズの解像力を十二分に引き出しているとは言いがたい写真が撮れた記憶がある。外付けハードディスクに格納しているので、上述した組み合わせの写真と合わせて機会があれば追記掲載しておく。

レンズの選び方

85mm | F1.4 | 1/800s  | ISO100
85mm | F1.4 | 1/800s | ISO100

フルサイズ購入なら、併せて15万円から20万円台の単焦点レンズかズームレンズをオススメする。お金に余裕があれば50mmF1.2と24−70mmF2.8のようなレンズ構成をオススメしたい。単焦点レンズで暈かして撮れるというのと、広角から中望遠までの焦点域をカバーしているので、風景写真で広く撮ったり、ポートレートや花撮影で引き寄せて撮ったり、開放F値2.8なら結構背景を暈かして撮ったりも出来る。花火撮影にも使えるオールマイティな焦点域のズームレンズだ。

エントリー機なら、キットレンズを選ぶことになるかも知れないが、人物撮影メインなら、キットレンズと併せて購入することは止めて、12,000円の50mm F1.8や4万円の50mm F1.4の単焦点レンズを購入すると良い。背景が思いっきりボケて楽しい。人物メインで広角で撮ることはあまりないし撮ってもパッとしない、そもそも被写体女の子が広角で撮った写真を好まない傾向にある。それならば50mmや85mm辺りの焦点距離で撮ってみようかとなるが、キットレンズにありがちなF3.5-5.6はイメージ通りに背景を暈かしたい時に思うようにボケてくれない恐れもある。

一眼レフデジカメかミラーレスか

ミラーレスは今現在ソニーが意欲的な製品を世に送り出して牽引している感がある。ミラーレス一眼でフルサイズを出しているのはソニーのみだったが、それに対してNikonが追随して2018年8月にフルサイズミラーレスを投入してきた。いずれキヤノンからもフルサイズミラーレスが発売されるだろう。

ミラーレスの特徴は小型で軽量な点だ。この2つのメリットは、スナップ写真などで生かされる。カメラの重さを気にせずに街を気軽に歩けて、街ゆく人たちに被写体にカメラの存在を気づかせない。オシャレなフォルムなので恥ずかしさもない。一方でメリットであるその小ささ故に堅牢性に懸念が残る。重いレンズを着けていたらマウント部分が壊れたという話を実際に聞いた。

スペックが同じなら、性能も変わらないはずだから、好きな方を選べば良い。ただキヤノンはフルサイズミラーレスは発売されていないので、フルサイズにこだわりたい人は一眼レフデジカメの一択になる。

無利息ショッピングローンを活用する

高級なカメラやレンズを購入するにあたり、まず問題となるのは購入資金だが、方法は色々ある。最近はカメラのキタムラやマップカメラなどで無利息のショッピングローンを組める。ソニーストアでも支払い方法の選択で24回払いの無利息ショッピングローンが用意されている。簡単な審査が必要だが、自営業でも審査に通ったので大丈夫だろう。24回払い(2年)、36回払い(3年)、48回払い(4年)と回数の上限がストアによって異なるが、50万円の買い物をするとして、48回払いなら月々約1万円の支払いで済む。2年払いにするか3年、4年払いにするかは購入者自身の経済力によるだろうが、月1〜2万円の支払いなら、そう負担にはならない。

既に購入資金は調っているが、現金を手元に残しておきたいという人にも、無利息ショッピングローンは最適だ。いつ何でお金がいるか分からない。それならば無利息ショッピングローンを組めば、現金は手元に残る。もちろん無駄遣いしなければだが。

無利息ショッピングローンを利用する時の注意点としては、余りローンを組みすぎない点だ。自分の収入の内で払える範囲内で組むこと。特にレンズはレンズ沼と呼ばれる現象がカメラクラスタの間では顕著で、アレも欲しいこれも欲しいとズブズブと填まっていってしまうことが多い。あと1万円、月々の支払いが増えても大丈夫だろうという甘い気持ちになりがちなので、無利息といえども、そこは一歩立ち止まって財布の紐を引き締めたい。

株・FX・ビットコインで資金を形成する

結論から言うとオススメできない。特に初心者は投資に失敗しやすい。しかし投資に天才的才能を発揮する人もいるだろうから、一方法として紹介しておく。FX・ビットコインは投資というよりも投機だろうが、最近はTwitterなどで甘い誘い文句でビットコイン投資などを薦めている連中も見かける。カメラクラスタなどでもその類いのツイートをしているのを見かけるが、例の大暴落でビットコインで大損をして慌てふためいていたフォロワーもいた。ポジショントーク、すなわち既にそれらの資産を持っている人が、新規の投資家や投機家を甘い誘い水で呼び込んで値上がりさせ、値上がりしたら自分はちゃっかり売り抜けてしまうという連中もいる。旨い話は大抵話を持ち込んできた本人が儲かる仕組みになっているので、乗らない方が良い。

カメラはいつ安くなるのか

レンズはなかなか値下がりしないがカメラは結構値下がりする。

新製品が出たら旧型は値下がりすると踏んでいたが、Canon 5D mark4は、mark3が30万円だったのに比べて初値が40万円だったので、こちらの目論み通りに値下がりしなかった。20万円くらいまで値下がりするかと踏んでいたが、微動だにしなかった。

しかしその5D mark4も発売日から2年近く経ち、後続製品は出ていないが、最安値で25万円まで値下がりしている。一般の家電量販店なら30万円前後で手に入る価格まで値下がりした。熾烈な競争を続けているカメラ業界で値付けに関するメーカー側のいろいろな思惑があるのかも知れないが、どのようなカメラも発売日が一番高く、2年経つと値下がりしていく傾向にあるようだ。

まとめ

  • 画質に強いこだわりがある→フルサイズ
  • 画質にはこだわらない→エントリー機
  • 望遠レンズで撮る被写体がメイン→APS-C機
  • お金に余裕がある→フルサイズ
  • 人物メインならキットレンズよりも単焦点レンズ
  • フルサイズなら安いサードパーティ製レンズでも綺麗に写る