レンズの曇りが写真に及ぼす思わぬ効果!

レンズの曇りが、写真の写りに神々しい効果を与えた。
レンズの曇りが、写真の写りに神々しい効果を与えた。

雨はカメラやレンズの大敵である。雨と砂、この2つはカメラやレンズの故障の2大要因だ。

雨撮影を終えた次の日も撮影があった。その日の雨はそこそこ大降りで、カメラやレンズは言うに及ばず、カメラバッグやショルダーバッグもぐしょ濡れになった。

いつもなら次の日も撮影があるとカメラ以外、すなわちレンズやストロボなどの機材はカメラバッグの中に入れっぱなしにしておくのだれれど、この日はカメラバッグもびしょ濡れになっていたこともあり、すべての機材をバッグから取り出して、布で丹念に拭いたり、レンズを専用のペーパーで清掃したりした後に防湿庫に仕舞った。

次の日、カメラバッグにカメラやレンズを詰めて、再び同じ場所に。メンバーも揃ったところでカメラを取り出してレンズを装着し、いざ撮影とファインダーを覗いたら、驚いたことに視界が真っ白になり始めた。

乾かしていたはずのカメラバッグがおそらく乾いておらず、移動中に中で湿気が籠もってしまい、レンズが曇ってしまったのだろうか。それともバッグの中と外との気温差で曇ってしまったのか。レンズを外して前玉と後玉を見たが、おそらく内側が曇っているようだった。コレでは専用のペーパーでも対処できない。

こうなると時間が解決してくれるのを待つしかないが、既にメンバーは揃っていてポーズも取り始めている。仕方なしに白く曇った見づらいファインダーのまま撮ることにした。すると不思議な効果が写真に表れた。

白く霧がかった感じの写真を撮るのにワザとレンズに息を吹きかけて曇らせて撮るという方法は聞いたことがあったが、まさにその方法で撮ったのと同じ写真が撮れていた。

しかしこの時はMFフォーカスしかないOtusを装着していたためにピントは合わせづらいし、なかなかファインダーの曇りが消えてくれない。いつもならレンズを外して少し外気に当てていれば消えてなくなるのだが、相当に頑固な曇りのようだ。

6分経ってようやくレンズの曇りが消えた。予期せぬハプニングにパニックになりかけたが、その後は難なく撮影を続けていくことが出来た。

偶然の賜物で思わぬ写真が撮れたが、なるべくならレンズは曇らせたくない。レンズの内側の湿気がそのままだとカビになって、レンズが使えない代物になってしまうからだ。湿気はカメラやレンズの大敵なので、防湿庫の購入をお勧めする。