etoile studio

暗めに撮って白飛び写真を防ぐ -失敗写真を防ぐ撮影方法の1つの考え方として

テストショットを撮る時はいつも暗め。ここから適正露出になるよう調整する。

テストショットを撮る時はいつも暗め。ここから適正露出になるよう調整する。

最近撮影でご一緒したカメラマンと話していると、色々と学ぶことが多い。或るアマチュアカメラマンから撮影時には暗めに撮っていると聞いて、少しビックリしてしまった。というのも、コスプレイヤーで撮影現場でデータを確認して貰う時に、「もっと明るく撮って欲しい」と言われることが多いからだ。つまり端から理想的な明るさのデータを求められる。

暗く撮っておく理由はというと、白飛びを防ぐためらしい。RGB値が3つとも255の部分はデータが無いという事だから、あとからRAW現像で回復しようとしても色が戻ってこない。だから暗めに撮っておいて、色が必ずある状態のデータにして、後からRAW現像で明るさを持ち上げるわけだ。

確かにダイナミックレンジの優れたカメラなら、多少暗く撮っておいて後からRAW現像で明るく持ち上げても、階調性が崩れることはない。

白飛びにはいつも悩まされる。白く飛ばすべきか、それとも階調性を残しておくべきか。特に白い衣装や、ポートレートで菜の花を背景にした場合などは白飛びしやすい。どちらが良いかは一概には言えない。白飛びに関しては永遠のテーマだ。

始めから理想的な明るさで撮った場合、白飛びしやすいことが多い。人物の顔はなるべく明るく写して綺麗な顔に撮りたいという欲求があるからだ。自然白飛びしやすくなる。

それなら暗めに撮っておいて、後からRAW現像で明るくした方がよい。RAWモードで暗めに撮れば拡張性に優れた写真データとなる。

現場で色温度や明るさ等、最適な色味や明るさで撮るのは確かに理想的な撮影態度だ。RAW現像は失敗した写真を回復させるための手段ではなく、現場で最適に撮った写真を理想的な写真にする為の手段だ(もちろんベストショットが失敗写真のみなら前者の手段であっても良い)。

しかし撮影時間というのは限られている。余りにも厳密にカメラの設定に時間を掛けすぎると、肝心のカット数や撮影枚数が追いつかない。ライティングの配置や調光など現場でしか出来ないことは現場で綿密に設定し、色温度や彩度・色相・コントラスト、また白飛びを防ぐ目的での全体の明るさ調整など、RAWモードで撮っておけば後から劣化させることなく変更できる設定項目は、家に帰ってからのパソコンによるRAW現像で済ませてしまった方が、時間を確保できる。