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セオリーより遅いシャッタースピードで手ブレさせずに写真を撮る方法

model:Asa | Canon 1DX | EF200mmF2.8L Ⅱ USM |  AWB | M | F4 | 1/100s | ISO:200 | Portrait | Raw:DPP

model:Asa | Canon 1DX | EF200mmF2.8L Ⅱ USM | AWB | M | F4 | 1/100s | ISO:200 | Portrait | Raw:DPP

一眼レフデジカメで撮影する際に、手ブレしないシャッタースピードのセオリーというものがある。

手ブレしないシャッタースピード=1/焦点距離(秒)

50mmのレンズを装着しているなら、1/50秒
85mmなら、1/160秒
200mmなら、1/200秒

しかし、よっぽど慎重にカメラを構えないと、このセオリー通りの設定で撮っても手ぶれしがちだ。野外にしろスタジオにしろ、現場の撮影では気候や人通りやその他諸々の外部要因によって、撮影者のカメラを構える姿勢を惑わす。実際にはこの焦点距離を倍にしたシャッタースピードが、手ブレを完全に防ぐのに効果的となる。

50mmなら、1/100~125秒
85mmなら、1/160秒
200mmなら、1/320~1/400秒

開放F値が1.4などの明るい単焦点レンズなら、F2.2まで絞って明るいままシャッタースピードを稼ぐ事も出来る。しかし暗いレンズや、望遠レンズとなると、解放F値も限られており、野外ですらも晴れていればまだ良いのだが、曇っている時に絞って撮ると、理想的な明るさと手ブレ防止に効果的なシャッタースピードを両立させるために、ISO感度を上げて画質を犠牲にする必要に迫られる。

簡単にできる効果的な手ぶれ防止策

先日、和歌山のポルト・ヨーロッパまで撮影に行ってきた。天気は生憎の雨だったが、雨撮が出来るので、ハイテンションで撮影に臨んだ。

さっそく雨撮の時の常用望遠レンズ、EF200mmF2.8Lを取り出してカメラに装着して撮っていったが、3階建ての建物に壁の様に囲まれたスペースで、そこから僅かに覗く空も曇っていたので、開放で理想的なSSの1/320秒で撮っても写真が暗くなってしまった。

そこで1つ、シャッタースピードを1/80秒まで遅くして、撮ってみようと思い立つ。ガッチリ構えれば、手ブレは防げるかも知れないという考えからだ。

ちょうど後ろに壁があったので、そこにもたれかかって、脇をぎゅっと締めて、撮ってみた。設定は1/80秒。F3.2まで絞る。ISO感度も適度に上げている。

いつもと違う感じに撮れた。顔は全体がとてもシャープ。後ろに写った雨粒もまん丸に撮れてとても綺麗。

model:Jun | Canon 1DX | EF200mmF2.8L Ⅱ USM |  AWB | M | F3.2 | 1/80s | ISO:100 | Portrait | Raw:DPP

model:Jun | Canon 1DX | EF200mmF2.8L Ⅱ USM | AWB | M | F3.2 | 1/80s | ISO:100 | Portrait | Raw:DPP

雨撮の時は野外でも暗めなので、開放で撮っていた。綺麗には撮れるのだが、等倍で見た時に今ひとつシャープさが欲しいなと思っていたので、この結果に大満足。絞っているので瞳も解像感豊かに写っている。

これが1/320秒なら、更にISO感度を上げなければならなかったのだろうが、ノイズが発生し、ノイズ処理で解像感が損なわれてしまう。画質にはこだわりたいもの。

2段絞って撮ればレンズの欠点である収差が解消され綺麗に撮れるといわれているが、雨の日の200mmの望遠レンズでは暗くてなかなか実行に移せない。試しにセオリーを破って1/100秒で撮ったのが功を奏した。

時にはセオリーから飛び出す事も必要だ。

さて、他のロケーションでも200mmの望遠レンズを使い、1/100秒で試してみたが、凭れられる壁がなかったので、見事にブレていた。IS付きの望遠ズームレンズの方が便利なのかなと思う今日この頃であるが、単焦点は手放せない。