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東大阪ジャンクション – まほろば探訪 第18回

東大阪市役所22階展望ロビーより、東大阪ジャンクションを臨む。

東大阪市役所22階展望ロビーより、東大阪ジャンクションを臨む。

穴場の夜景スポットとして知られる東大阪市役所の22階にある展望ロビー。ここからは大阪の夜景を望むことが出来る。遠くにはあべのハルカスのビルが見えるが、何よりこの場所が他の夜景と異なるのは、高速道路の美しく渦を描くジャンクションを眼下に見下ろせる事だ。

団地萌え、工場萌え、という言葉があるが、ジャンクション萌えという言葉もある。これらジャンルを作り上げた先駆者が、インターネットネット黎明期より住宅都市整理公団という70年代に建てられた公営団地をテーマにしたサイトを運営している大山総裁である。僕も氏のサイトの長年のファンだ。

穴場と言われるのにはワケがあり、夜景スポットではあるがかなり空いている。時折カップルや家族連れが訪れる程度で、後は夜景撮影目当てのカメラマンが展望室の角を譲り合いながら撮影している。風景写真の撮影現場では時折カメラマン同士のいがみあいなどにも遭遇したりするが、ここは警備員さんが非常に親切で、「皆で譲り合ってな、交代してあげてな」と優しく声を掛けてくれるためか、皆非常にマナーが良い。善意というのはこのようにして水面の波紋のように広がるのだろう。

こういう譲り合いの場所では、初対面の数人のカメラマンさんと会話を交わす機会にも恵まれる。年上の方もおられれば、年下の若い方もおられ、今日は何処何処を巡ってきたとか、何がきっかけで写真を始めたとか、カメラやレンズの話に花を咲かせることになり、同好の士どうしが分かち合える一時の幸福感に包まれる。

東大阪市役所22階展望ロビーへのアクセス

東大阪市役所の場所は、近鉄けいはんな線荒本駅から徒歩3分。大阪市営地下鉄中央線長田駅から乗り入れで繋がっているので、神戸・梅田方面から向かう場合は、御堂筋線本町駅から中央線に乗れば、乗り換えなしで着く。

正月三が日以外は夜24時まで開放されている。同じ階には洒落た小綺麗なレストランもあるので、お腹が空いたら腹を満たすのにも最適だ。

「綺麗な夜景やねぇ」
「東大阪の市役所のビルも凄いなぁ。やっぱり町工場からの税金で立ててるから立派やで」などと老夫婦の会話も聞こえておかしかった。

ジャンクションと夜景の両方を眺望できるという意味でも世界有数の夜景スポットとの事。そう言われてみれば、夜景というのは発展した都市でしか観られない。大阪の夜景を1度池田市の五月山から観たことがあるが、とてつもなく広大で、フォトジェニックな光景だった。大阪という街はヨーロッパの小国と同程度のGDPがある。

東大阪市役所の展望ロビーから見える夜景のボリュームは、五月山の眺望ほどではないが、東大阪ジャンクションとセットになっているところが魅力だろう。それにジャンクションマニアとしては、美しく渦を巻いた道路に自動車がゆっくりと動いているのを眺めているのも楽しい。まるで童心に返ったような心地になれる。それに人が少ない室内故に辺りは静寂に包まれている。風も吹かない展望室から眺める大阪の夜景もまた格別だ。