背景の壁を思い通りの色や明るさで撮ってみよう

ストロボとカラーフィルターを使って壁の色を変えてみよう。
ストロボとカラーフィルターを使って壁の色を変えてみよう。

自然光の入らないスタジオでストロボを使って被写体を明るく照らす場合、陥りがちなのが背景が暗くなってしまう事だ。

なぜ背景が暗くなるのか。ストロボ光が背景にまで届かない他にも、ストロボでモデルを明るく出来るので、ノイズが極力出ないISO感度100の設定して撮りがちな為に、背景が暗くなってしまう。

つまりカメラの設定時に背景の明るさを考慮に入れていないから、被写体だけ明るくて背景がストンと暗くなるというアンバランスな現象が生じる。

では背景を明るくしてみよう。

ハコアム大阪の新ブースで撮影。赤い背景が暗くなって不自然とレイヤーさんに言われたので、被写体の背後に置いたストロボに赤いカラーフィルターを点けて壁に向けて光らせてみた。真紅の背景となった。

後日同じ場所で撮る事になり、同じ方法で背景を明るくして撮っていたのだが、ラスボス感がするからもう少し自然な感じが良いと言われた。

キャラクターのカラーである黄色が良いと言われたので、試しに黄色のカラーフィルターを点けて撮影してみたのだが、壁の赤色と混ざってオレンジになってしまった。そこでカラーフィルターを外して撮影してみたら、自然な色合いになった。

ラスボス感のあるキャラを撮りたいときは、赤いカラーフィルターで、そうでない時はカラーフィルターなしのストロボ光で背景を明るくして上げると良いだろう。やっぱりコスプレ撮影で、モデルとのコミュニケーションは大切だ。

ちなみに上にあげた写真は、赤いカラーフィルターをつけたストロボで背景の壁を光らせた方の写真。今年の2月、つまり8ヶ月前に撮影した。最近はレイヤーさんがネットにあげた写真をブログに使わせて貰う方式を取っているのだけれど、選ばれたのは真紅に演出した壁の方だった。現場でカメラの液晶で見たときと、実際にパソコンのディスプレイで見た時にはまた印象が変わるのだろう。構図の良し悪しの問題もあったのかもしれない。写真の好みは時と場所により移ろいやすいので、やはりいろんなバージョンで撮っておいた方が良い。