クリックオンストロボよりも高性能!夢のスタジオライト Profoto A1 誕生!

クリップオンストロボと同じ手軽さで高性能なスタジオライト、profoto A1
クリップオンストロボと同じ手軽さで高性能なスタジオライト、profoto A1

部屋を整理していたら3年ほど前に買ったモノブロックストロボ一式セットが出てきた。全然使っていない。まずバッグに入れていた付属のライトスタンドが、倒したら壊れてしまった。あとモノブロックストロボがやや嵩張るので持っていくのが面倒。スタジオで使うには電源がいる。野外では使えない。バッテリー持っていかないといけないの? 使い慣れているクリップオンストロボを使った方が撮影が捗る。多灯ストロボを用いた撮影ができない。たいていのシーンではクリップオンストロボで光量が足りる。などといった様々な理由で使用から遠ざかってしまうのでので、使い方を覚える気にもなれなかった。

唯一の利点といえば、クリップオンストロボよりも光量が大きいことだ。以前モノブロックストロボの装備があるスタジオに行って、使いますか?クリップオンストロボだと暗いですよ?とオーナーの方に勧められたのだが、あまり使い慣れていないモノブロックストロボを使って、撮影の進行が滞ったら嫌だなということで遠慮させていただいた。

そう、スタジオで絞って撮るときは、クリップオンストロボだとどうしても明るさが足りないと感じることがままある。ソフトボックスを極力被写体に近づけたり、ISO感度を上げれば対応できるのだけれど、ソフトボックスが映り込んだり、ISO感度を上げるとノイズが出たりといった様々な弊害が生じる。

野外で日中シンクロで撮る時もそうだ。ピーカンの日に空をくっきりと出すためにはカメラが暗めの設定になるのだけれど、背景をぼかしたいなどのF値の設定によっては、明るすぎてシャッタースピードを1/250秒以上の速さに設定しなければならない。このシャッタースピードを超えると、クリップオンストロボの光は極端に暗くなる。ストロボをフル発光に設定しなければならないのだが、ストロボにも負担がかかる。これにディヒューザーをかまそうものなら、さらに光量が弱くなるので、日中シンクロの撮り方によってはクリップオンストロボの光量では不便を感じざるを得ない。

そこでクリップオンストロボよりも光量が大きいモノブロックストロボの出番となるわけだが、野外で使うにはバッテリーを持っていかなければならない。また多灯ストロボを実現するとなると更に機材が嵩むことになる。どちらも一長一短というわけだ。

しかし今回、B1などのストロボでお馴染みのプロフォトから、オンカメラフラッシュが発売された。「手のひらに収まるほどのコンパクトなフラッシュ」との謳い文句があるので、持ち運びにも便利そうだ。バッテリーの容量は単三電池4本の4倍。リサイクリングタイムもクリップオンストロボの4倍。発売されるのはキヤノン用とニコン用の二種類。

ライトシェーピング機能が搭載されているので美しく滑らかな光を演出できるともある。オンカメラでフラッシュ直あてにした場合と、いつものクリップオンストロボでオフカメラでサイドからアンブレラを介して光を当てた場合、被写体の写りがどちらの方が美しいかという点も気になる。

オンカメラでも美しく映るのなら、A1一灯だけで事が足りる。昼夜問わずの野外ポートレートなどに威力を発揮しそうだ。

問題は値段が10万円する点と、オフカメラで使いたい場合は、4、5万円ほどするトランスミッターを別途購入しなければならない点だろう。多灯ストロボのために数台揃えるとなると更に費用が嵩む。

あと光量がどれほどあるのか。ガイドナンバーの表記はないので他社製のクリップオンストロボと比較できない。Max Energyが76Ws、Energy rangeが9 f-stops(2.0-10)とあるがこれも見慣れない数値だ。調べてみると、スタジオライトでよく見かける数値らしい。

「Profoto A1」は正に“小さなスタジオライト”だ!(デジカメWatch:外部サイト)

上記サイトのレビューによると、日中シンクロで被写体との距離1.5mでF値を22まで絞り込んで撮っても被写体が明るかったので、クリップオンストロボよりも光量は大きそうだ。購入する機会があれば改めてレビューしたいと思う。昼夜問わずのポートレート撮影用に一台持っておきたい魅惑的なフラッシュだ。