フルサイズユーザーがCanon EOS 8000Dを触ってみて抱いた率直な感想

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フルサイズユーザーから見たCanon EOS 8000Dの評価は如何に。

先日京都の西院まで撮影に赴いた際に、時間が押していたので、近くのJoshinのカメラコーナーで時間を潰すことにした。西院は地方都市らしく、高層ビルがなくて見晴らしがきく。また京都市外国語大学が近くにあるらしく、学生街の赴きも呈している。駅周辺を歩いた限りでは、昭和の名残と平成の目新しさが混在した街である。

そんな地方都市だけあって入ってみたJoshinのカメラコーナーは、この手の街の電気店によくあるように、それ程充実しているとは言いがたい。とはいっても商業都市の中枢、梅田のヨドバシカメラと比較しての話だが。

フラッグシップ機や5D系のフルサイズ機は置いていなかった。1DXのアイカップのゴムが破損していたので探してみたが、これもやはり置いていなかった。ショーケースの中に売れ残りと思われる薄汚れた感じのする箱のアイカップが寂しく陳列されていた。

しかし各社エントリー機や中級機は充実していた。こちらの白のショーケースは宝石箱のように輝いている。筆者は以前記事でCanon EOS 8000Dを推していたので、どれほどの製品か試しに触ってみた。

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カメラとレンズセットでも軽かった。

まずエントリー機だけあって軽かった。普段使っている1DXと比べるとオモチャのように軽い。片手でひょいと持ち上げることが出来る。着いていたレンズは新製品のCanon EF-S18-135 IS STM、高倍率ズームだ。

ファインダーが思っていたよりも狭かった。

早速ファインダーを覗いてみたが、普段広いファインダーに慣れているせいか、驚く程狭かった。これがフルサイズとAPS-C機の違いだろうか。それともフラッグシップ機とエントリー機の違いなのだろうか。

そういえば5DsRのファインダーを覗いた時も、1DXよりも若干狭く感じたことがありその点が不満だったのを思い出した。おそらくセンサーサイズの違いではなく機種の違いなのだろう。

ファインダーが狭いと窮屈で見づらい面がある。こういう機種に触れると、普段自分が使っているカメラが如何に撮りやすいかということを身にしみて実感する。有り難みが分かるという奴だ。

カメラ上部の液晶部分が想像以上に小さかった。

カメラ上部にある液晶表示を見て更に驚いた。こちらも小さい。この小さな液晶画面にカメラの設定を表示させるのか。ここでも高級機との差が歴然としていた。やはり高級機は使いやすさを最大限に追求した機種なのだという事実に新鮮さすら覚えた。

背面液晶は綺麗。

背面液晶は不足はなかった。とても綺麗に表示する。

ピントはヤヤ遅くて、合焦が分かりづらい。

さて実際にシャッターを押してみると、ピントがぬーっと言う感じで動く。これもやはり普段から良いレンズを使っているから、ピントの合焦に時差を感じるのだろう。しかしシャッターボタンを押しても、ピントが合っているのかどうかよく分からない。それぐらいぬーっとした感じの合焦だ。これがLレンズと通常のレンズの違いということだろうか。高いレンズにはそれなりの良さが付随しているという事を実感した。

実際に撮ってみたが、量販店によくあるようにカードが入っていないので画質は確認できなかった。しかし液晶画面の表示は先ほども述べたように綺麗。カメラの心臓部である画像エンジンも5Dsや5DsRと同じDIGIC6が搭載されているので、申し分ないはずだ。

つまりファインダーや上部の液晶やレンズの合焦などの操作性に関しては不満を感じたものの、画質や解像度などその他の点ではエントリー機の中でもおそらく優れたカメラなのだろう。

一眼レフデジカメは高い買い物だと改めて認識。

価格は10万円だった。高い。いや筆者が使っているカメラやレンズはこれよりも数段高いが、性能がハイスペックだから高くても買う。今からエントリー一眼レフ機を追加で購入しようと思ったら10万円は高い買い物だと思ったまでのことだ。

こうしてみるとやはり一眼レフデジカメというのは高価な製品なのだなと改めて思った。おいそれと手が出せない。一眼レフデジカメ初心者が購入に迷うのも当然のことだ。スナップ写真や旅の思い出を撮影する目的なら、一眼レフデジカメよりも安くて小さくて軽いコンデジでも良いのではないかとすら思う。

ただ軽さや値段という点となると、既に所有しているスマホのカメラとの差異があまりないような気もするので、追加で3万円払ってコンデジを買うというのも躊躇われる。間を取ってミラーレスという結論になるのだろうか。広告を見る限りでは若い女性をターゲットにしているみたいなので、コンデジの売り上げの落ち込みの後釜を埋める機種と果たしてなるのだろうか。

なにはともあれ、所有していないカメラを触るのは楽しい。自分が普段使っているカメラの有り難みを実感できるという副作用もあるし、人にカメラを薦める時に、より詳細な実感を伝えることが出来る。